閉経後10年以内のHRTでは冠動脈疾患の発生リスクが減少する。閉経後10年以上経過してからのHRT新規投与は冠動脈疾患リスクを上昇させる(10~19年でリスク=1.10倍、20年以上でリスク=1.28倍)。すなわち、HRTは血管保護効果を有するが、動脈硬化が進展している場合には血管保護効果を期待するのは難しい(これを、The window of opportunityという)。
参考文献:
Rossouw JE, Prentice RL, Manson JE, et al. Postmenopausal hormone therapy and risk of cardiovascular disease by age and years since menopause. JAMA. 2007; 297: 1465-77. PMID:17405972.