a:誘発筋電図検査 (ENoG) 、電気神経興奮度検査(NET)
b:検査データと顔面神経麻痺の回復パターン
①麻痺スコアが20/40点以上で、アブミ骨筋反射も陽性であれば、予後は絶対的に良好で、ほとんどは3カ月以内に完治する。このような症例ではNETは3.5 mA以内、ENoGも50%以上であることが多い。
②麻痺スコアが10点前後、アブミ骨筋反射は陰性、NETの左右差は3.5 mA以上でも反応が残っており、ENoGが20~30%であれば、回復に6カ月以上必要であるが、ほぼ治癒する。
③麻痺スコアは10点以下で、アブミ骨筋反射も陰性、NETもscale outでENoGが10%以下の症例は完全脱神経で予後は不良である。このような症例に減荷術が適応となる。