a:左の鼻翼軟骨内側脚と鼻中隔軟骨先端の間で皮膚切開を行った (hemitransfixion incision) 。
b:鼻中隔軟骨前端を露出したところ。
c:鼻中隔左側の軟骨膜を切開し、軟骨膜下に鼻粘膜を剝離している。鼻中隔先端部では軟骨膜がしっかりと軟骨に結合しているため、通常の鼻中隔矯正術に比べ、軟骨膜下での剝離操作が難しい。
d:鼻中隔軟骨および篩骨正中板から鼻粘膜を剝離している。特に凹側では穿孔を起こさないように気をつけて剝離する。
e:鼻中隔右側の軟骨膜を切開し、軟骨膜下に鼻粘膜を剝離している。
f:鼻中隔軟骨から鼻粘膜を剝離している。本症例では左側(凹側)の剝離の際に篩骨正中板と鼻中隔軟骨の結合をはずし正中板を切除している。これにより軟骨が動くようになり右側(凸側)の剝離が容易になる。
g:鼻中隔軟骨を前方および上方に15mm程度残し、内視鏡下に最大限に採取した。
h:軟骨を採取後も前彎が残存しているのがわかる。
i:前彎を矯正するために、採取した軟骨片をトリミングし、batten graftとした。
j:batten graftを鼻中隔軟骨の左側(凹側)に挿入後、5-0 黒ナイロンにて軟骨同士を縫合し矯正している。挿入したgraftがずれないように2本のカテラン針で固定しながら縫合を行っている。鼻中隔軟骨には切れ目を入れることで矯正がしやすくなる。
k:鼻中隔軟骨とbatten graftの縫合を鼻中隔軟骨の右側(凸側)から見たところ。本症例では矯正および固定を行うために計6針縫合を行った。