作用機序による抗真菌薬の一覧
抗真菌薬は作用機序から表のように分類される。このなかで副鼻腔真菌症(浸潤型)に使用されるのは、ポリエンマクロライド系、アゾール系、キャンディン系などが主体である。
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竹野幸夫, 宮原伸之. 真菌症. Monthly Book ENTONI, 2009; 100: 147-54.
副鼻腔真菌症の分類
真菌性鼻副鼻腔炎(鼻副鼻腔真菌症)は、粘膜内への浸潤の有無により、非浸潤型と浸潤型に分類され、非浸潤型は真菌に対する免疫応答の違いにより、慢性非浸潤型(寄生型、fungus ball、fungal colonization)とアレルギー性真菌性鼻副鼻腔炎(allergic fungal rhinosinusitis:AFRS)に、浸潤型(invasive fungal rhinosinusitis)は数日から4週間以内に病態が進行する「急性浸潤型」と、4週間以上かけて進行する「慢性浸潤型」に分類される。
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症例:真菌性鼻副鼻腔炎の症例(浸潤型アスペルギルス症)
造影CT、造影MRI T1強調像、T2強調像にて左後部篩骨洞、蝶形骨洞の軟部陰影と、頭蓋底を破壊して硬膜へと浸潤する所見をみとめた。
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症例:副鼻腔真菌症(非浸潤型アスペルギルス症)
a
:副鼻腔CT画像(冠状断)
b
:副鼻腔CT画像(水平断)
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症例:副鼻腔真菌症(非浸潤型アスペルギルス症)
a
:手術所見(術前所見)
b
:手術所見(上顎洞内真菌塊)
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副鼻腔真菌症の診断と治療アルゴリズム
副鼻腔陰影を認めた場合、副鼻腔真菌症を念頭におき、手術による病変の確認と病理学的検査による真菌の検索を行い、フローチャートにあるように診断をつける。
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