左上顎洞嚢胞のCT所見
左側の3房性上顎洞嚢胞(前額断CT)。
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両側上顎洞嚢胞のCTとMRI所見
右側に小さな嚢胞が1つ、左側に大小の嚢胞が3つある。左側の嚢胞はCTでは嚢胞がいくつあるのか明らかではないが(a)、MRIでは嚢胞が3つあることが確認できる(b)。
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上顎洞は両側とも術後の瘢痕充塞で嚢胞ではない
両側の上顎洞が術後充塞している症例。CTでは嚢胞かどうかは判別できないが(a)、MRIで液体の貯留は認めず、嚢胞ではないことが判明した(b)。
a:CTの前額断と水平断:両側上顎洞は術後の変形を来している。 しかし嚢胞かどうかは判別できない。
b:MRIの前額断と水平断所見:MRIでは上顎洞には貯留液は認めず、嚢胞でないことが確認できた。
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前頭洞嚢胞―軽度病変(手術の難易度が低い)
嚢胞は単房性で大きい。骨壁が薄く、鼻腔に近い。
a:前額断
b:水平断
c:矢状断
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右前頭洞嚢胞―高度病変(手術の難易度が高い)
嚢胞は多房性で小さい。骨壁が厚く、外側の嚢胞は鼻腔から遠い。
a:前額断
b:水平断
c:矢状断
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右上顎洞嚢胞―軽度病変(手術の難易度が低い)
嚢胞は単房性で大きい。骨壁が薄く、鼻腔から近い。
a:前額断
b:水平断
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左上顎洞嚢胞―高度病変(手術の難易度が高い)
嚢胞は4房性、骨壁は薄いが、外側の嚢胞は鼻腔から遠く、小さい(図bの矢印)。
a:CT
b:MRI
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左篩骨洞嚢胞―軽度病変
嚢胞は単房性、比較的大きく、骨壁は薄い。
a:前額断
b:水平断
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右篩骨洞嚢胞―高度病変
右の2房性篩骨洞嚢胞、後方の嚢胞は小さく、骨壁も厚い。
a:前額断
b:水平断
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右蝶形骨洞嚢胞―軽度病変
嚢胞は大きく、骨壁も薄いため鼻腔への開放が容易。
a:前額断
b:水平断
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左蝶形骨洞嚢胞―高度病変
嚢胞の骨壁が厚く、嚢胞は比較的小さいため、開放が困難で閉鎖しやすい。
a:前額断
b:水平断
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ナビゲーションを用いた内視鏡下鼻内手術の外観
鼻内に内視鏡を挿入し、テレビ画面で拡大視して手術を行う(大画面4Kテレビ)。
ナビゲーションは3方向のCT画面上で眼窩や頭蓋内の損傷を避けながらの操作が可能となる。
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術前所見(右上顎洞嚢胞[単房性])
a:術前の前額断CT
b:術前の水平断CT
右側の嚢胞:骨壁が薄い、嚢胞が大きい、内側に位置している。
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手術レコード(右上顎洞嚢胞[単房性])
嚢胞が大きいため中鼻道、下鼻道の両方から鼻腔に広く開放できた。2か所に広く開放できたため再閉鎖しにくい。
a:術前所見
b:術後所見
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術後CT所見(右上顎洞嚢胞[単房性])
a:術後の前額断CT
b:術後の水平断CT
中鼻道、下鼻道に交通路は確保され良好な術後所見である。
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術前所見(右上顎洞嚢胞[2房性])
a:術前の前額断CT
b:術前の水平断CT
右側に2房性の嚢胞:骨壁が厚い、嚢胞が小さい、外側に位置している。
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手術レコード(右上顎洞嚢胞[2房性])
小さな2房性の右上顎洞嚢胞、下鼻甲介を反転し、鼻涙管を避けて嚢胞を開放した。交通路を広く開放できず、再閉鎖しやすい。
a:術前所見
b:術後所見
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術後所見(右上顎洞嚢胞[2房性])
a:術後の前額断CT
b:術後の水平断CT:2回目の手術でようやく嚢胞の交通路を確保できた。
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術前所見(左前頭洞嚢胞)
a:術前の前額断CT
b:術前の矢状断CT
左側の前頭洞嚢胞:外側に位置するため、鼻腔との交通路を確保しづらい。
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手術レコード(左前頭洞嚢胞の再手術、DrafⅢ型)
前頭洞の中隔を除去し、両側の前頭洞を繋げ、鼻腔に広く交通路を設けた。
a:術前所見
b:術後所見
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DrafⅢ型の術後所見(左前頭洞嚢胞)
a:術後の前額断CT
b:術後の矢状断CT。前頭洞底、前頭洞の中隔が除去され、嚢胞は鼻腔に広く開放されている。
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右篩骨洞嚢胞
a:術前の前額断CT
b:術前の水平断CT。右篩骨洞に2房性の嚢胞を認める。
c:術後の前額断CT
d:術後の水平断CT。嚢胞は鼻腔内に開放され含気がみられる。
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左蝶形骨洞嚢胞
a:術前の水平断CT
b:術前の前額断CT:左蝶形骨洞に骨壁の厚い嚢胞を認める。
c:術後の水平断CT
d:術後の前額断CT:嚢胞は鼻腔内に開放され、含気がみられる。
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前頭洞のDraf手術((米国ではLothrop procedureと呼称)
色の濃い部分が切除範囲。Ⅲ型は前頭洞中隔、前頭洞底、鼻中隔、中鼻甲介なども含め、前頭洞を広く鼻腔に開放する方法。
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2房性の左前頭洞嚢胞
a: 術前の前額断CT。左前頭洞に2房性の嚢胞を認める。
b:術後の前額断CT。DrafⅢ型により前頭洞中隔、前頭洞底部が広く除去された状態
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前頭洞嚢胞
a:術前矢状断CT。前頭洞に嚢胞を認める。
b:術後矢状断CT。嚢胞は鼻腔に開放され嚢胞内には含気がみられる。
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前頭洞嚢胞のシリコンチューブによる交通路確保
a:嚢胞が閉鎖しそうな場合にはシリコンチューブを挿入する。
b:チューブを抜去した後、交通路は確保された。
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副鼻腔嚢胞と洞内粘膜嚢胞とは病態が異なる。
a:前額断CTで左上顎洞内に粘膜嚢胞を認める。
b:粘膜嚢胞の上顎洞内視鏡所見
c:蝶形骨洞のMRI前額断所見。右蝶形骨洞内に水分濃度の嚢胞陰影を認める。
d:蝶形骨洞のMRI水平断所見。右蝶形骨洞内に水分濃度の嚢胞陰影を認める。
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副鼻腔嚢胞のアルゴリズム
副鼻腔嚢胞が疑われたら、各種所見、画像所見で診断する。そして、手術の適応を検討し、手術適応と判断したら、1(鼻内手術)で可能か、2(特殊な鼻内手術)が必要か、3(鼻外手術)が必要かを決める。
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