成人例では臨床症状に基づく重症度も治療選択決定の参考とする。
・Centor、またはMcIsaacの基準で1点以下、あるいは成人の軽症例は抗菌薬治療の対象としない。
・Centor、またはMcIsaacの基準で2~3 点、あるいは成人の中等症ではGAS迅速抗原・核酸検査あるいは細菌培養検査を実施し、GAS陽性例に対して抗菌薬治療を検討する。
・抗菌薬の基本はアモキシシリン水和物である。成人の重症例では非ペニシリン系抗菌薬(セフェム系、レスピラトリーキノロン)も選択薬として考慮する。
・投与期間は、ペニシリン系抗菌薬は10日間を原則とし、セフェム系抗菌薬では5日間投与も選択肢として考慮する。
セファレキシンが「手引き」では推奨されるが、セファレキシンが使用できない環境では、他のセフェム系の使用を検討する。
ペニシリン使用後の治療失敗例、再発例では非ペニシリン系抗菌薬(セフェム系、成人例ではレスピラトリーキノロンも含む)の投与も選択肢として考慮する。
伝染性単核症の患者においては、ペニシリン系抗菌薬による発疹の発現頻度を高めるおそれがあり禁忌であるため注意を要する。