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神経鞘腫

MRI横断像で茎突後隙に境界明瞭な類円形の腫瘤で、T1強調画像で筋組織と同程度の低~中信号、T2強調画像で不均一なやや高信号、冠状断像で紡錘形の腫瘍で上下方向に由来神経が描出される場合は神経鞘腫と診断できる。T2強調画像では腫瘍内の組織学的組成や嚢胞変性などにより多彩な信号強度を呈し、造影により強調される。
CTでは円形または楕円形の境界明瞭で、内部は比較的均一なlow densityの腫瘍で副咽頭間隙の脂肪組織が消失または圧排されている。造影により境界が強く造影され、内部は組成の違いにより不均一な造影像となる。冠状断像で由来神経が神経方向に索状に描出されることがある。
副咽頭間隙の神経鞘腫が強く疑われた場合の術式としては頸部切開法で完全摘出が一般的である。由来神経により術後の神経症状がさまざまであり、その対策を考慮する。術前に神経麻痺がない場合は基本的に被膜内腫瘍摘出術で神経機能の温存を試みるのが望ましい。その場合上方の操作が安全に行えるかにより術式を選択する。被膜内摘出を行っても神経麻痺が生じることがある。
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1: 加藤孝邦先生ご提供

副咽頭間隙シェーマ

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1: 加藤孝邦先生ご提供

咽頭所見1

右軟口蓋が腫脹して扁桃を内側に変位させて口蓋垂に接しているが、腫大はなく扁桃炎の所見もない。
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咽頭所見2

右軟口蓋が前方に膨隆している。扁桃は内下方に圧されて前口蓋弓の後方に隠れている。前口蓋弓と口蓋垂が接していて副咽頭間隙の腫瘤が疑われる。
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頸部所見

顎下部の後方の腫脹が著しく、顎下腺腫瘍が疑われるが、耳下腺尾部と後方が腫れていて耳下腺は圧されているので大きな副咽頭間隙腫瘍が疑われる。
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神経鞘腫CT像

副咽頭間隙レベルの軸位断造影CT像。副咽頭間隙に類円形の軟部腫瘤像を認め、表面平滑で皮膜は造影され、内部はややlow densityである。前方にわずかに副咽頭間隙の脂肪が認められ、内頸動脈の外側に位置していることから茎突後区に発生した腫瘍で神経鞘腫と診断した。
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多形腺腫CT像

副咽頭間隙レベルの軸位断造影CT像。副咽頭間隙に類円形の軟部腫瘤を認め表面は平滑で内部はやや不均一に造影されている。内頸動脈が茎状突起の後方に変位していて茎突前区に発生した耳下腺深葉由来の多形腺腫と診断した。
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神経鞘腫MRI像

副咽頭間隙レベルの軸位断T2強調MRI像。副咽頭間隙に類円形の軟部腫瘤像を認め、境界は明瞭で被膜はlow intensityで内部はhigh intensityの腫瘤である。前方にわずかに副咽頭間隙の脂肪が認められ、内頸動脈の外側に位置していることから茎突後隙に発生した腫瘤で神経鞘腫と診断した。
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神経鞘腫MRI冠状断像

副咽頭間隙レベルの冠状断T2強調MRI像。副咽頭間隙に類円形の軟部腫瘤像を認め、境界は明瞭で皮膜はlow intensityで内部はhigh intensityの腫瘤である。下方に神経線維束が描出され、神経鞘腫と診断した。
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神経鞘腫造影MRI像

副咽頭間隙レベルの軸位断造影MRI像。副咽頭間隙に類円形の軟部腫瘤像を認め、境界は明瞭で内部は嚢胞性変化による不均一なintensityの腫瘤で、神経鞘腫と診断した。
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多形腺腫MRI像

副咽頭間隙レベルの軸位断T1強調MRI像。副咽頭間隙に類円形の軟部腫瘤像を認め、境界は明瞭で内部は筋肉と同レベルのややlow densityの腫瘤で、多形腺腫と診断した。
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多形腺腫MRI冠状断像

副咽頭間隙レベルの冠状断T2強調MRI像。副咽頭間隙に類円形の分葉状の軟部腫瘤像を認め、内部は不均一な高信号を呈している。境界は明瞭で一部で低信号の皮膜を認め、多形腺腫と診断した。
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副咽頭間隙悪性腫瘍CT像

副咽頭間隙レベルの造影CT像。副咽頭間隙に腫瘍陰影を認め、副咽頭間隙の脂肪組織が消失している。辺縁は不明瞭で耳下腺深葉や翼突筋への浸潤を認める。内部も不整に造影され、悪性腫瘍が強く疑われる。
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千葉大1外科式穿刺吸引細胞診用吸引ピストル

千葉大1外科式穿刺吸引細胞診用吸引ピストル(永井徳隣堂製)に20 mLのディスポーザブルの注射器を装着し、注射針は21 Gを使用する。吸引ピストルは10 mLと2 0mL用があるが、引くときに陰圧をかけやすい20 mL用が使いやすい。
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1: 千葉大1外科式穿刺吸引細胞診用吸引ピストル(永井徳隣堂製)

副咽頭間隙グロームス腫瘍CT像

副咽頭間隙レベルの造影CT像。副咽頭間隙に類円形の境界明瞭な、造影効果の著しい腫瘤を認める。頸椎と茎状突起および内頸動脈の間が拡大し、前方に変異してその間を腫瘍が占拠している茎突後隙から発生した腫瘍で血流に富む腫瘍からグロームス腫瘍と診断した。
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多形腺腫

多形腺腫はMRIT1強調画像では筋組織と同程度の信号内容で、T2強調画像では分葉状の腫瘤で低信号の皮膜に覆われている。T2強調画像では内部は多彩な組織構造を有するため不均一な高信号の腫瘍をして描出される。
CTでは円形または類円形で表面平滑で内部low densityの腫瘍像を副咽頭間隙に認める。腫瘍占拠部位が茎突前隙であれば多形腺腫であるが、低悪性の腫瘍との鑑別は難しい。
副咽頭間隙の多形腺腫と診断した場合、基本的には頸部切開法が一般的であるが、腫瘍の大きさ、進展方向、下位脳神経を巻き込んでいるか、再発症例かなどを検討してほかのアプローチ法を検討する。
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神経鞘腫

MRI横断像で茎突後隙に境界明瞭な類円形の腫瘤で、T1強調画像で筋組織と同程度の低~中信号、T2強調画像で不均一なやや高信号、冠状断像で紡錘形の腫瘍で上下方向に由来神経が描出される場合は神経鞘腫と診断できる。T2強調画像では腫瘍内の組織学的組成や嚢胞変性などにより多彩な信号強度を呈し、造影により強調される。
CTでは円形または楕円形の境界明瞭で、内部は比較的均一なlow densityの腫瘍で副咽頭間隙の脂肪組織が消失または圧排されている。造影により境界が強く造影され、内部は組成の違いにより不均一な造影像となる。冠状断像で由来神経が神経方向に索状に描出されることがある。
副咽頭間隙の神経鞘腫が強く疑われた場合の術式としては頸部切開法で完全摘出が一般的である。由来神経により術後の神経症状がさまざまであり、その対策を考慮する。術前に神経麻痺がない場合は基本的に被膜内腫瘍摘出術で神経機能の温存を試みるのが望ましい。その場合上方の操作が安全に行えるかにより術式を選択する。被膜内摘出を行っても神経麻痺が生じることがある。
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副咽頭間隙シェーマ

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