下顎エナメル上皮腫のパノラマX線写真
X線所見で顎骨に境界明瞭な多房性、蜂巣型を示す透過像がみられる。
a:右側下顎智歯部
b:左側下顎骨体部
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歯牙腫
X線所見で一層の透明像に囲まれた境界明瞭な塊状の不透過像を認める。
(参考文献:鶴巻浩,大橋靖:歯牙腫の臨床統計.歯科ジャーナル 1993;37:656-659.)
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乳頭腫
右側口蓋歯肉の乳頭腫。慢性刺激による反応性増殖物で高齢者に多くみられる。舌、口蓋、頬粘膜、歯肉が好発部位で乳頭状、有茎性の腫瘤で色調は通常の粘膜色が多く、無痛性に緩徐に発育する。
(参考文献:白砂兼光, 古郷幹彦: 口腔外科学 第4版. 医歯薬出版,2020:223-225.)
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線維腫
臨床所見ではポリープ状、結節状、半球状の腫瘤で色調は粘膜色から白色まで多彩である。触診上は弾性軟から硬までさまざまであるが、無痛性に緩徐に発育する。
(参考文献:白砂兼光, 古郷幹彦: 口腔外科学 第43版. 医歯薬出版,2020:275.)
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骨腫
非腫瘍性の骨の過剰増殖で顎骨中心性に生じる内骨症と顎骨周辺に生じる外骨症とがある。
外骨症の臨床所見では硬口蓋や下顎骨舌側に好発する限局性の硬い腫瘤であり、それぞれ口蓋隆起、下顎隆起と呼ばれる。エックス線所見で臨床所見と一致した不透過像が認められる。
確定診断は病理組織学的検査によるが、層板骨の増殖が認められる。
a:口蓋隆起と外科的切除
b:下顎隆起と外科的切除
(参考文献:白砂兼光, 古郷幹彦: 口腔外科学 第4版. 医歯薬出版,2020:431-432.)
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エプーリス
歯肉部に生じた良性の限局性腫瘤を総括した臨床名で真性の腫瘍ではなく、本体は歯肉、歯根膜、歯槽骨膜から発生した炎症性または反応性増殖物で、無痛性で緩慢な発育を示す。球形や卵内形の有茎性の腫瘤で、表面は平滑なことも凹凸不整のこともある。確定診断は病理組織学的検査によるが、組織構造により肉芽腫性エプーリス、線維性エプーリスなどと診断される。
(参考文献:白砂兼光, 古郷幹彦: 口腔外科学 第4版. 医歯薬出版,2020:288-289.)
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義歯性線維腫
写真は左側下顎臼歯部。臨床所見では不適合義歯の慢性刺激によって生じるため、義歯との関係があれば診断は比較的容易である。真性の腫瘍ではなく、反応性炎症性増殖物である。境界明瞭な限局性の腫瘤で、分葉状の形態を呈することが多く、増殖の主体は結合組織である。
(参考文献:白砂兼光, 古郷幹彦: 口腔外科学 第4版. 医歯薬出版,2020:275.)
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エナメル上皮腫の診断と治療法
反復処置法
①開窓 :嚢胞壁の一部を粘膜、骨組織とともにくりぬき、嚢胞腔を口腔内に開放する。②摘出:周囲健常組織を含めて腫瘍を完全に除去する。③反復処置:腫瘍摘出した後、開放創とし骨創面を被覆して骨新生を妨げる瘢痕組織を3カ月間隔に繰り返し除去して骨再生を促進する。④追跡検診:腫瘍除去後、定期観察が必要である。
a:術前のCT像
b:術前の口腔内写真
c:摘出開窓術の術中所見
d:術前のパノラマX線写真
e:術後のパノラマX線写真
(参考文献:河村正昭: 顎骨保存法としての反復処置法. 歯科ジャーナル 1993; 37:860-864.)
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エナメル上皮腫
a:正貌写真にて右側下顎角部から頬部のび漫性、無痛性腫脹がみられる。
b:パノラマX線所見で右側下顎骨に境界明瞭な多房性、蜂巣型を示す透過像がみられる。
(参考文献)
白砂兼光, 古郷幹彦: 口腔外科学 第4版. 医歯薬出版,2020:237-244.
河村正昭: 顎骨保存法としての反復処置法. 歯科ジャーナル 1993;37:860-864.
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骨腫
反応性の骨増生病変で真の腫瘍ではない。好発年齢は30~50歳代で顎骨内部に生じる内骨症と顎骨周辺に生じる外骨症とがある。外骨症の臨床所見では硬口蓋や下顎骨舌側に好発する限局性の硬い腫瘤であり、それぞれ口蓋隆起、下顎隆起と呼ばれる。
A:術前口腔内所見
b:術中所見
c:骨隆起削除後の所見
(参考文献:白砂兼光, 古郷幹彦: 口腔外科学 第4版. 医歯薬出版,2020:431-432.)
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エナメル上皮腫の診断と治療法
多房型X線透過像を示し、病変進展領域の歯牙抜歯と下顎下縁を保存した腫瘍切除術施行した。
a:手術前
b:手術後
c:CT像(前頭断面)
d:CT像(水平断面)
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