三角線維軟骨複合体(TFCC)
TFCCは橈骨と尺骨をつなぐ重要な支持組織で、橈骨のS状切痕に起始し尺骨の茎状突起から小窩にかけて付着する。
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Galeazzi脱臼骨折
Galeazzi脱臼骨折は橈骨骨幹部骨折と遠位橈尺関節(DRUJ)脱臼の合併である。通常、橈骨遠位骨片の掌側転位に尺骨頭の背側脱臼を伴う。尺骨茎状突起骨折を伴う場合もある。
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尺骨茎状突起骨折を合併したGaleazzi脱臼骨折
尺骨茎状突起がTFCCに付着したまま基部から骨折し近位へ転位する。
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DRUJ脱臼が不明瞭なGaleazzi脱臼骨折単純X線前腕正面像
橈骨中央から遠位1/3においての横骨折を認める。DRUJで橈骨の短縮を認めるが脱臼は明らかでない。健側と比較することが必要である。
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DRUJ脱臼が不明瞭なGaleazzi脱臼骨折単純X線前腕側面像
橈骨骨幹部の掌側凸変形を認めるが脱臼は明らかでない。
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ロッキングプレートによる橈骨の内固定とDRUJの脱臼整復
掌側進入法より橈骨の骨折部を展開して解剖学的に正確に整復、プレート固定する。整復が不正確だとDRUJの適合は不良となるので注意する。
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橈骨骨折をKirschner鋼線のみで固定したため再転位した症例
整復が不正確だとDRUJの適合は不良となるので注意する。安易にKirschner鋼線のみで固定すると再転位する。
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スーチャーアンカーを用いたTFCC修復術のX線像
DRUJの不安定性が強い場合はDRUJを開けて観血的にpull-out法またはMitecやStatacなどのスーチャーアンカーを用いてTFCCの尺骨小窩への縫着を行う。
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尺骨茎状突起の固定
大きな尺骨茎状突起骨片を伴っている場合は、C-wireまたはtension band wiringでこれを正常な位置に固定することにより尺骨頭は安定化する。
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フォルクマン拘縮(前腕筋群・神経の阻血性病変)
コンパートメント症候群と診断されれば早急に筋膜切開などの除圧処置が必要である。時期が遅れると、不可逆的な筋壊死が起こりフォルクマン拘縮を起こす。
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Galeazzi骨折変形治癒の3次元CT画像1
橈骨短縮、DRUJ脱臼を認める。
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Galeazzi骨折変形治癒の3次元CT画像2
遠位から見ると尺骨頭の背側脱臼を認める。
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初診時左前腕単純X線正面像
橈骨遠位1/3の横骨折と遠位骨片の橈側・近位への転位あり。橈尺間の開大があり、DRUJの脱臼が認められる。尺骨茎状突起基部が骨折し近位へ転位している。
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初回手術後X線正面像
橈骨の短縮と尺骨頭の背側脱臼が残存している。尺骨茎状突起の転位が残存している。
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初回手術後X線側面像
尺骨背側脱臼が残存している。
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初回手術後回外制限
回外10°と著明な回外制限を残した。
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再手術後X線
再手術では橈骨の角度変形が少なかったため尺骨の短縮骨切術と尺骨茎状突起のC-wire固定が行われた。
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Galeazzi脱臼骨折
基本的に手術療法が必要だが、小児で整復が良好な場合に限り、保存療法の適応がある。ただしギプス内、転位があれば手術が必要となる。
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