82歳男性。2か月前に右手関節部の腫脹と疼痛、熱感を自覚した。近医を受診し偽痛風が疑われた。N-SAIDs内服により症状は一旦改善したがその後再燃した。
初診時、右手部はびまん性に腫脹し、左より湿潤があり色も赤かった。皮膚温も右のほうが温かく発汗も多かった。右手指の関節可動域制限は著しく、finger-tip-palmar distance (FPD) は 2 cmだった。
CRPSと診断し、積極的に右手を使うように指示し、外来通院リハビリテーション及び自宅での温冷交代浴も指示した。症状はその後改善し、初診から1か月後には自覚症状はほぼなくなり、FPDも5 mmにまで改善した。
a, b. 初診時の両手写真(bは手指を最大限握り撮影)
c, d. 初診1か月後の両手写真(dは手指を最大限握り撮影)