右筋性斜頚

4歳、男児。右胸鎖乳突筋の拘縮により斜頚位を呈している。

右頚部腫瘤

生後1カ月、女児。右頚部の腫瘤。胸鎖乳突筋の腫脹であることが触知可能。

筋性斜頚における乳児期頚部腫瘤

左胸鎖乳突筋の部位皮下に腫瘤（矢印）を認める。

乳児期頚部腫瘤のエコー像

腫瘤が胸鎖乳突筋の腫脹（矢印）であることが解る。正常の筋に認められる層状の筋内部エコー像も消失している。

筋性斜頚遺残例の胸鎖乳突筋エコー

胸鎖乳突筋（矢印）のエコー像を左右比較すると、右側の胸鎖乳突筋が左側に比して太く、筋の内部エコーにて層状構造の乱れ、輝度の変化などを認める。

右筋性斜頚

通常は平行である両側の眼を結んだ線と口角を結んだ線とが平行ではなく、顔面が左凸の弯曲を呈している。

環軸関節回旋位固定　開口位X線像

環軸関節の関節面が左右均等でなく、軸椎が右方へ傾斜している。

環軸関節回旋位固定　CT像

a：正面から見ると、環椎（C1）の右方が前下方へ移動している。
b：上方からみると、環椎（C1）が右へ回旋し、亜脱臼を呈しているのが解る。

鎖骨分娩骨折

右鎖骨は中央部で破綻し、遠位部が中枢部の下方に存在しており、周囲に旺盛な仮骨の形成を認める。

骨性斜頚　X線像

頚椎胸移行部を中心として、正常の椎体構造の乱れと脊柱の弯曲が存在する。

斜頚鑑別のアルゴリズム

慢性に斜頚位を取っている場合には、頚部の可動域制限の有無を確認する。可動域制限を有する場合、その原因が胸鎖乳突筋由来であれば、筋性斜頚である。胸鎖乳突筋に左右差を認めない場合は、骨性斜頚を考える。
可動域制限がない場合は、胃食道逆流、斜視などの有無を確認する。