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治療方針(手術治療か保存的治療か)決定のアルゴリズム(2)

明らかな脊髄症状がない場合には、手術適応は相対的である。
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1: 根尾昌志, 伊藤宣: リウマチ性脊椎炎. 整形外科臨床パサージュ10 肩こり・頚部痛クリニカルプラクティス. 中山書店, 2011;121-130.

関節リウマチによる環軸関節前方亜脱臼

頚椎X線側面像。環椎が前方へ亜脱臼している。
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環軸関節垂直亜脱臼

a:頚椎CT矢状断像
b:頚椎MRI矢状断像(T2WI)
大後頭孔に突っ込んだ歯突起による延髄の圧迫を認める。
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軸椎下亜脱臼

a:単純X線側面像
b:頚椎MRI矢状断像(T2WI)
C4, C6の前方すべりと同部での脊髄圧迫を認める。O-C2、C5/6は自然に骨癒合している。
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頚椎X線側面像での計測値

a:AADI(anterior atlantodental interval)が3mmを超えるとき「環軸関節亜脱臼」、椎体のすべりが3 mmを超えるとき「軸椎下亜脱臼」と定義されることが多い。PADI(posterior atlantodental interval)やSAC(space available for the cord)が14 mm未満だと脊髄症発症の可能性が高いとされる。
b:Ranawat値:軸椎椎弓根像の中心から、環椎の前・後弓のそれぞれ中心を結んだ線に至る距離を歯突起軸上で計測。男性14 mm以上、女性13 mm以上が正常。
c:Redlund-Johnell値:軸椎下縁からMcGregor''s lineまでの距離。男性34 mm以上、女性29 mm以上が正常。
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歯突起後方偽腫瘍

80歳女性、RA
a:頚椎X線前屈側面像
b:頚椎MRI T2WI矢状断像
X線で環軸関節亜脱臼は認めないが、MRIで歯突起後方偽腫瘍(矢印)による脊髄の圧迫とそれによる髄内高輝度変化を認める。
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上位頚椎CT冠状断像

57歳女性、RA、環軸関節亜脱臼。 右の環軸関節の軟骨が消失し破壊が強いことがわかる。このような例では一般に後頭部痛、上位頚部痛は右に強い。
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Magerl法(後方環軸関節貫通螺子固定術)

C2下関節突起下端から螺子をC2 isthmusの最内側、最後縁を貫いてC1外側塊に刺入、環軸関節を固定する(a)。図のように後方骨移植、ワイヤリングとともに用いられるのが一般的である。
a: 後方から見た図
b: 側方から見た図
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Goel-Harms法(C1外側塊螺子-C2椎弓根螺子法)

1994年にGoel AがC1外側塊螺子とC2椎弓根螺子をプレートで連結する方法を発表し、その後2001年にHarms Jが同じコンセプトでmultiaxial screwとロッドを用いる方法を発表した。以降急速に普及した。
a: 後方から見た図
b: 側方から見た図
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cervicomedullary angle (CMA)

頚椎MRI矢状断像において延髄前面に平行に引いた線と脊髄前面に平行に引いた線のなす角。正常値は135°~175°[11]。
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経過観察している環軸関節亜脱臼1

52歳女性。初診時頚椎側面X線像。a:前屈位、b:中間位、c:後屈位
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経過観察している環軸関節亜脱臼2

経過観察している環軸関節亜脱臼1[ID0610]と同じ症例。
a:初診後3年の頚椎X線側面後屈像。
初診後2年頃から後屈で整復されなくなり、このX線でも後屈で整復不能(AADI: 7 mm)、垂直亜脱臼も認められるようになっている (Ranawat値:8mm, Redlund-Johnell値:27mm)。
b:初診後3年のMRI T2WI 矢状断像
初診時にはみられなかったC1後弓による脊髄圧迫が軽度認められるようになっており、CMAも初診時の148°から138°と正常下限になってきている。
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後頭部痛のため手術した環軸関節亜脱臼1

56歳女性。主訴:後頭部痛
初診時頚椎側面X線像。a:前屈位、b:中間位
中間位では整復されているが、前屈位で環椎は前方に脱臼している。
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1: 根尾昌志、伊藤宣、竹本充:Magerl法(後方環軸関節貫通螺子固定術). 脊椎脊髄ジャーナル 2010;23: 576-584

後頭部痛のため手術した環軸関節亜脱臼2

後頭部痛のため手術した環軸関節亜脱臼1[ID0612]と同じ症例
Magerl法による後方環軸関節固定術、腸骨移植後X線像
a:開口位、b:側面像
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1: 根尾昌志、伊藤宣、竹本充:Magerl法(後方環軸関節貫通螺子固定術). 脊椎脊髄ジャーナル 2010;23: 576-584

急速に四肢麻痺を来して手術となった環軸関節亜脱臼1

71歳男性
a:初診時頚椎3DCT。環椎が大きく前方に脱臼している。
b:右環軸関節を通るCT矢状断像。環椎が軸椎関節面から完全に前方脱臼してずり落ちている。
c:頚椎MRI T2WI 矢状断像。C1レベルで環椎後弓によって脊髄が強く圧迫されている。
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急速に四肢麻痺を来して手術となった環軸関節亜脱臼2

急速に四肢麻痺を来して手術となった環軸関節亜脱臼1[ID0614]と同じ症例
術後頚椎X線。a:開口位、b:側面像
全麻下整復が可能であったため、環軸関節のみの固定とした。固定力を上げるため、Magerl螺子にAtlas clawを併用した。螺子が大きくずれているように見えるが、軸椎が傾いているためで、正確に刺入されていることをCTで確認している。
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AAS、VS、SASにより脊髄症状を来したムチランス型RA 1

61歳女性。
a:初診時頚椎X線側面像。環軸関節亜脱臼、垂直亜脱臼を認める。
b:頚椎CT矢状断像、垂直亜脱臼を認めるが歯突起が斜台に当たってこれ以上の沈み込みを防いでいる(一般的には歯突起が大後頭孔に入っていって延髄圧迫を起こすことが多い)。CTの他のスライスで、O-C1、C2-7が自然癒合していることを確認した。C7/T1の椎間破壊が強くSASを認める。
c:頚椎MRI T2WI矢状断像:歯突起後方偽腫瘍による延髄の圧迫、環軸椎間での後方からの脊髄圧迫、C7/T1間での脊柱管狭窄と脊髄圧迫がわかる。
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AAS、VS、SASにより脊髄症状を来したムチランス型RA 2

AAS、VS、SASにより脊髄症状を来したムチランス型RA 1 [ID0616]と同じ症例。
術直後X線
a:前後面像
b:側面像
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関節リウマチによる垂直亜脱臼

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治療方針(手術治療か保存的治療か)決定のアルゴリズム(1)

明らかな脊髄症状は手術の絶対的適応である。
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1: 根尾昌志, 伊藤宣: リウマチ性脊椎炎. 整形外科臨床パサージュ10 肩こり・頚部痛クリニカルプラクティス, 中山書店, 2011;121-130.

治療方針(手術治療か保存的治療か)決定のアルゴリズム(2)

明らかな脊髄症状がない場合には、手術適応は相対的である。
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1: 根尾昌志, 伊藤宣: リウマチ性脊椎炎. 整形外科臨床パサージュ10 肩こり・頚部痛クリニカルプラクティス. 中山書店, 2011;121-130.

関節リウマチによる環軸関節前方亜脱臼

頚椎X線側面像。環椎が前方へ亜脱臼している。
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1: 著者提供