Gamma Nail手術
Gamma Nail手術
大腿骨近位部骨折の分類
通常、関節包内骨折である頚部骨折と関節包外骨折である転子部骨折に分かれる。
出典
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日本整形外科学会診療ガイドライン委員会 大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン策定委員会編:大腿骨頚部/転子部骨折診療ガイドライン2021(改訂第3版)、P9、南江堂、2021年
股関節の解剖
スカルパ三角
出典
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編集部にて作図
自動下肢伸展挙上(SLR)
患者に膝伸展したまま下肢挙上をおこなわせる。健側や非転位型大腿骨頚部骨折の場合、自動SLRは可能であるが大腿骨転子部骨折では不能である。
出典
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編集部にて作図
不顕性骨折MRI画像
T1強調画像:右大転子部にlow intensityを認め、骨折を診断。
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AO分類
A1は2part、A2は3part以上、A3は逆斜ないし横骨折である。
A2.1は第3骨片が1つで、A2.2は第3骨片が2つ以上あるもの。
A3.1までが「安定型」、A2.2以上が「不安定型」とされる。
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編集部にて作図
中野の3D-CTによる骨折型分類
Type I 2-part-A 骨頭骨片のみを有する
Type I 3-part-A 骨頭骨片と大転子骨片を有する
Type I 3-part-B 骨頭骨片と大転子から小転子まで一塊の骨片を有する
Type I 4-part 骨頭骨片と大転子骨片と小転子骨片を有する
以上4種類の頻度が高い。
不安定型骨折の正面像
転子間稜にそって一次骨折線にくわえ小転子および大転子骨片を伴う。
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不安定型骨折
AO分類:A2.2 3D-CT分類: type I 4-part
a:正面像:転子間稜にそって一次骨折線にくわえ小転子および大転子骨片を伴う。
b:側面像:骨頭骨片の前方皮質骨の転位はわずかに前方転位となっている。
c:3D-CT:正面像で重なった部分の転位がわかりやすい。
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不安定型骨折 術後
正面像で内側皮質骨が、側面像で前方皮質骨が解剖学的に整復されている。
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手術所見
Gamma Nail手術 [ID2001]
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アルゴリズム
診断が確定した場合、「全身状態が悪い」「受傷前寝たきり」を除き手術適応となることが多い。高齢者の合併症を精査した後、速やかに手術を行い、早期離床を行うことが合併症を予防するうえで重要である。
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