足底部の神経
内側足底神経と外側足底神経から総底側趾神経が形成され、MTP関節遠位で固有底側趾神経が分岐する。
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吉村一朗: 末梢神経障害.高尾昌人編.絵で見る最新足診療エッセンシャルガイド.全日本病院出版会, 2010;186-190.(一部 改変)
Morton神経腫と深横中足靱帯の関係
背側からみた図。深横中足靱帯底側やや遠位に神経腫が存在する。
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Mulder徴候
検者の片方の手で患者の第1、第5中足骨頭部を把持し骨頭間を寄せるように圧迫しながら、対側の母指を患部に当て、腫瘤やclickを触知する。通常痛みが誘発される。
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MRI所見
第3-4中足骨頭間底側部に、T1強調画像でやや低信号の腫瘤病変を認める(○で囲んだ部分)。
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局所注射手技
a:圧痛点をマーキング
b:中足骨頭間背側から底側(圧痛点)に向けて注射
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第3趾間部圧痛点
圧痛点は局所注射や手術療法で病変部を確定する際の目安となる。
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MRI所見
第2-3中足骨頭間底側部にT2強調脂肪抑制像で造影効果のある腫瘤病変を、その背側に滑液包炎による高輝度領域を認める。通常神経腫はT1強調像で低~等輝度領域として描出されるが、周囲に炎症を伴うと、本症例のようにT2強調像で高輝度領域として描出される場合がある。
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外反母趾術後単純X線荷重位足部背底像
第1中足骨遠位骨切り術により外反母趾変形は消失している。
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第2趾間部圧痛点
第2趾間部圧痛点をマーキング
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皮切線
足底部の圧痛点を参照しながら、中足骨間にMTP関節から骨幹部遠位に至る皮切を4cm加えた。
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術中所見1:深横中足靱帯と神経腫
深横中足靱帯の遠位に神経腫の一部が観察される。
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術中所見2:神経腫の切除
神経腫の遠位側を固有底側趾神経分岐部付近で切離した後、神経腫を遠位方向に牽引し、できるだけ近位で総底側趾神経を切離する。
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切除された神経腫
固有底側趾神経に分岐する手前で総底側趾神経は腫大化している。
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前足部免荷装具
前足部が持ち上がる逆ヒール構造をとることで、歩行や立位時に前足部への荷重を減ずることができる。
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Morton神経腫の診療アルゴリズム
Morton神経腫は、特徴的な臨床症状と補助診断法としての画像所見から総合的に診断する。治療においては、まず保存療法を行う。通常保存療法が奏効するが、数カ月経過しても症状が残存する場合には手術療法が考慮される。
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