外反母趾の病因
病因には靴などの外的要因と解剖学的な内的要因がある。
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足趾のタイプ
母趾が第2趾に対して長いエジプト型の人が、外反母趾になりやすい。足趾のタイプとしては、そのほかに、第2趾が長いギリシャ型や母趾と第2趾が同じ長さの正方型がある。
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扁平足と外反母趾の関係
扁平足では内側縦アーチが低下し、母趾が回内するために外反母趾になりやすい。
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診察風景
診察は、より丁寧にみることができるように検者の膝の上に患者の足を置いて、視診ならびに触診を行う。
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外反母趾の疼痛の原因1
母趾MTP関節内側の滑液包炎
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外反母趾の疼痛の原因2
母趾MTP関節内側底部の胼胝ならびに母趾内底側趾神経の圧迫
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外反母趾の疼痛の原因3
背側趾神経の圧迫
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外反母趾の疼痛の原因4
軟骨障害による疼痛
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外反母趾の疼痛の原因5
母趾機能不全による中足痛を伴う胼胝形成
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外反母趾の疼痛の原因6
lesser toe(第2~5趾)の変形
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X線像における計測角
重症度の評価は、外反母趾角と中足骨間角で行う。
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田中康仁:外反母趾. インフォームドコンセントTool 整形外科イラストLibrary,平泉裕編, メジカルビュー社, 2008.
母趾MTP関節の適合性
外反母趾が進行すると母趾MTP関節は亜脱臼する。一度亜脱臼すると母趾周囲筋群の走向異常を生じ、変形がさらに進行しやすくなる。また、手術を行う場合、術式選択の1つの指標になる。適合性が良好な場合は、第1中足骨遠位骨切り術で対応可能である。
a:適合
b:亜脱臼
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田中康仁:外反母趾. インフォームドコンセントTool 整形外科イラストLibrary, 平泉裕編, メジカルビュー社, 2008.
遠位関節面傾斜角(Distal Metatarsal Articular Angle、DMAA)
第1中足骨軸に対する垂線と遠位関節面のなす角であり、これが大きいと外反母趾変形が進行しても亜脱臼を生じにくい。しかし手術を行う場合には矯正が必要であり、外反を残すと再発の原因になる。近位骨切り術ではこの角度の矯正は不可能である。
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田中康仁:外反母趾. インフォームドコンセントTool 整形外科イラストLibrary, 平泉裕編, メジカルビュー社, 2008.
足背所見
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足底所見
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足部背底X線像
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足部側面X線像(横倉法)
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術後2年
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Mitchell法
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Mitchell法施行例
17歳、女性
a:術前 b:術直後 c:術後5年
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内側関節包の切開
コの字状の切開を加え、関節を展開する。骨切り後、近位に牽引することにより、内側の軟部組織を再建する。
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第1中足骨遠位関節面傾斜の矯正
第1中足骨遠位関節面が内反または外反傾斜している場合は、骨切り面を傾斜させることにより矯正可能である。
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母趾外転筋の引き上げ
内側関節包を縫合するときに、底側に回り込んでいる母趾外転筋を引き上げるようにする。
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圧迫包帯固定
術後はギプス固定は行わず、圧迫包帯固定とする。このとき母趾先まで包帯を巻くと母趾が外反するため、足趾を出すようにする。
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水平骨切り術
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骨切り方法の相違
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第1中足骨遠位関節面傾斜の矯正
第1中足骨遠位関節面が傾斜している場合は、遠位骨片を図のように回旋させることにより矯正可能である。
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外側軟部組織解離
母趾内転筋(横頭・斜頭)腱を切離する。関節包の解離を行うが、過度に行うと内反母趾変形を来すため注意を要する。目安としては母趾を徒手的に内反させたとき、15゜ぐらい内反できる程度に解離をとどめる。
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骨鋸による骨切り
第1中足骨頚部背側から足底面と水平に骨切りし、近位はこれと垂直に底側に向けて骨切りする。
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水平骨切り術施行例
重症の外反母趾では合併した変形に対して、同時に手術しなければならない。
a:術前
b:術後4年5カ月
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ストレッチング
a:徒手的ストレッチング
b:Hohmann体操
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田中康仁: 外反母趾. インフォームドコンセントTool 整形外科イラストLibrary, 平泉裕編, メジカルビュー社, 2008.
体操療法
a:タオルギャザーリング
b:母趾内反体操(外反母趾体操)
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田中康仁: 外反母趾. インフォームドコンセントTool 整形外科イラストLibrary, 平泉裕編, メジカルビュー社, 2008.
外反母趾用装具
a:矯正装具
b:トウスプレッダー
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田中康仁: 外反母趾. インフォームドコンセントTool 整形外科イラストLibrary, 平泉裕編, メジカルビュー社, 2008.
外反母趾の手術法
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田中康仁: 外反母趾. インフォームドコンセントTool 整形外科イラストLibrary, 平泉裕編, メジカルビュー社, 2008
軟部組織解離術
原法では母趾内転筋の切離と母趾外側種子骨の切除を行う。しかし、外側種子骨を切除すると内反母趾変形を来すため、温存するほうが望ましいと考えられている。単独で適応されることはなく、主に第1中足骨骨切り術など他の術式と併用される。
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田中康仁: 外反母趾.図説 足の臨床. 改訂第3版, メジカルビュー社, 2010; 137-148
第1基節骨骨切り術
趾節間外反母趾に適応される。また、他の術式に併用されることが多く、母趾の回内が著しい例に特に有効である。
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田中康仁: 外反母趾.図説 足の臨床. 改訂第3版, メジカルビュー社, 2010; 137-148
第1中足骨遠位骨切り術
第1中足骨内反を矯正し、かつ骨頭の位置を基節骨に合わせるようにして、外反母趾変形の矯正を図ることが目的である。 軽症から中等症までの症例に対しては、安定した成績が期待できる。代表的な術式としては、骨切り部を鍵形に形成するMitchell法、V字型に骨切りするchevron法、斜めに骨切りするWilson法、骨頭を基節骨と一緒に外反させるように骨切りするHohmann法などがある。 遠位骨切り術の術式間で、明らかに成績が異なるというエビデンスはない。
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田中康仁: 外反母趾.図説 足の臨床. 改訂第3版, メジカルビュー社, 2010; 137-148
第1中足骨近位骨切り術
一般的に変形の著しい例に適応されることが多い。わが国ではアーチ状に骨切りを行うMann法が主に用いられている。
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田中康仁: 外反母趾.図説 足の臨床. 改訂第3版, メジカルビュー社, 2010; 137-148
第1中足基節(MTP)関節固定術
関節症が著しい症例や、内反母趾などの術後合併症を生じた例にサルベージ手術として適応される。
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田中康仁: 外反母趾.図説 足の臨床. 改訂第3版, メジカルビュー社, 2010; 137-148
第1足根中足((TM)関節固定術
第1足根中足関節に不安定性のある重症例に適応される。
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田中康仁: 外反母趾.図説 足の臨床. 改訂第3版, メジカルビュー社, 2010; 137-148
母趾MTP関節形成術
切除関節形成術にはKeller法やMayo法があり、人工関節置換術では、わが国では主にSwanson法が用いられている。関節症性変化の著しい例や関節リウマチに伴う外反母趾で用いられる。
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田中康仁: 外反母趾.図説 足の臨床. 改訂第3版, メジカルビュー社, 2010; 137-148
術式選択法
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田中康仁: 外反母趾. インフォームドコンセントTool 整形外科イラストLibrary, 平泉裕編, メジカルビュー社, 2008.
母趾内反ストレス撮影を用いた術式選択方法
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田中康仁: 外反母趾. インフォームドコンセントTool 整形外科イラストLibrary, 平泉裕編, メジカルビュー社, 2008.
外反母趾の診断と治療
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