患者自身が自分のなかに起こっている異常に気づく。
発症後約1年後に、最も身近な家族が患者の異常に気づく。
発症後約2年後に医療機関を受診することが多い。
数分から数日前の近時記憶の障害が主な軽度の時期が2~3年続く。
介護の山場である中等度の時期が4~5年続く。
ついさっきの事を忘れる即時記憶の障害や長期記憶の障害が加わる。
見当識は、時間、場所、人の見当識の順に障害される。
日常生活の行為は、仕事や調理など複雑な行為から障害され、しだいに日々の暮らしに必要な行為(買い物、掃除、着替え、入浴など)が、数年後には排泄や食事など生命維持のための行為までもが障害される。
発症後約7年で失禁が出現(重度)し、その後しばらくすると歩行障害が出現、最期の半年~2年は寝たきりで過ごす。
肺炎などの感染症や転倒・骨折など内科的な急性期対応が増加、身体合併症との戦いが始まる(全身管理や身体症状の緩和が重要)。
嚥下反射が極度に低下、消失し、飲み込みができなくなる。誤嚥性肺炎を繰り返し、最期は治らない肺炎で死に至る。