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人⽣の最終段階における医療とケアの話し合いのプロセス

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1: 「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン リーフレット(2015年3月発行)」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10802000-Iseikyoku-Shidouka/0000079905.pdf)を改変・加工して作成

普通の生活を楽しみたい

子宮の肉腫で、イレウスで経鼻胃管挿入、尿管閉塞には腎瘻、その他IVH、モルヒネの持続注入などを行いながら在宅生活を過ごした60歳の女性。夫、娘夫婦と孫たちとの生活を楽しんだ。私たちも訪問時に一緒に食事をいただくことがあった。
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家族の団らんは病気によって中断されることはない。

Wさんの一家は、お酒好きの父親が肝臓癌になっても、ときにはお酒を飲んでいた。病気の進行に気持ちは揺れ動いたが、最後まで家族としての普通の生活を大事にした。
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自宅での花見

肝臓癌、胸水・腹水があっても、いつものように家族や親戚を集めての花見。
今年は外に出られなかったので、自宅の座敷で行った。私たちクリニックスタッフや訪問看護師、ケアマネジャーたちも招かれて参加した。
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意思決定支援という患者の自律を尊重する苦痛緩和

看取りにおいて最も重要なのは、本人の意思を最期まで尊重することであるが、実際には全身の衰弱、その他の苦痛のために、意思決定が困難な場合も多い。自分で決めることのできない本人の意思決定を支えることが、在宅ホスピスケアチームの役割の重要な一つである。
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1: <特集>第23回日本在宅医療学会学術集会 在宅導入や終末期の看取りに向けた意思決定の障壁を克服するために病院が果たすべき役割 ― End-Of-Life Care Team の活動からみえてくるもの― 西川 満則 横江由理子 久保川直美 福田 耕嗣 服部 英幸 中島 一光 洪 英在 三浦 久幸 遠藤 英俊 武田 淳 大舘 満 芝崎正崇 千田一嘉 国立長寿医療研究センター 癌と化学療法 39 Suppl I : 1-2, December, 2012

意思決定支援の3本の柱

意思決定支援のプロセスは、本人の訴えや微細なサインをキャッチするということ(現在)、過去の患者の考えを聞き出したり、ライフレビューで引き出すこと(過去)、死に直面して本人の最善の利益にかなうことを見いだすこと(未来)――が3本の柱となる。これに家族の意向(思い)や、医療者の医学的判断が加味される。それらの一つ一つを丁寧に積み重ねていくというプロセスにこそ意味がある。
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1: <特集>第23回日本在宅医療学会学術集会 在宅導入や終末期の看取りに向けた意思決定の障壁を克服するために病院が果たすべき役割 ― End-Of-Life Care Team の活動からみえてくるもの― 西川 満則 横江由理子 久保川直美 福田 耕嗣 服部 英幸 中島 一光 洪 英在 三浦 久幸 遠藤 英俊 武田 淳 大舘 満 芝崎正崇 千田一嘉 国立長寿医療研究センター 癌と化学療法 39 Suppl I : 1-2, December, 2012

在宅ホスピス・多職種のネットワーク

在宅ホスピスでは、患者・家族を一つの単位とみなして援助を行う。医師、歯科医師、看護師、訪問看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士などの医療専門職による「医療チーム」とケアマネジャー、ヘルパー、介護福祉士、宗教家、MSW(医療ソーシャルワーカー)、ボランティア、地域の人々などの「生活支援チーム」に分けられる。
チームであるから、各職種が理念を共有し、情報を交換し、かつ意見を言える関係が必要である。そのためには、普段から顔を見える関係が大切で、事例検討会(ふり返り)や症例カンファレンスが役に立つ。
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デイホスピスのひとこま

にのさかクリニックで月に2回行われている“デイホスピス”のひとこま。
ボランティアによる運営。患者は、癌をはじめとする在宅患者で、普段外出することが困難な方たち。患者同士、家族同士、あるいはボランティアも交えて、楽しく語り合ったり、おいしいものを分け合って食べたり、また音楽を楽しんだりして、思い思いに過ごす。
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聞き書き

胃癌の再発から抗がん剤と決別し、在宅ホスピスを選んだ男性患者の聞き書きの冊子。第一部は胃癌と闘った経過を誇り高く書いていたが、今回は“抗がん剤との決別”が主題である。ボランティアは1回2時間あまり、6回にわたって聞き書きをし、テープ起こし、文章化、その後本人の点検、校正を受け、さらに文章化する。予定にはなかった満州時代の話も聞き出すことができた。これまで人に話したことはなかった。この冊子は、お通夜に間に合い、参列者に配られた。
 
参考文献:
小田豊二:「聞き書き」をはじめよう. 木星舎, 2012.
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施設における看取り

ある特養での看取りの流れを図示したもの。
自宅に準ずる終のすみかとして、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、グループホームなどの施設が「居宅」として看取りが進められるようになってきた。特に高齢者では、施設での自然な看取りが、本人にとっても、家族にとっても穏やかな時間を共有でき、満足度が高いと思われる。
ただしそこでは、施設の方針をスタッフが共有しておくこと、入所時から家族(及びできれば本人)に説明を行っておくこと、日頃から看取りの意味や方法に関する研修を行うこと、などの日常活動が求められるだろう。また看取りを行うことは、人の命(死)の尊厳に触れる貴重な機会であり、施設のケアの質の向上につながることを経験している。看取りの経験は蓄積され、さらによりよいケア、看取りへとつながって行く。
医師、看護師との緊密な連携のもと、症状の緩和、心身の安静、家族のサポートがなされて行くことが望まれる。
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看取りがこれからの日本の文化に及ぼす意味

1970年代に逆転した在宅死と病院死。死というきわめて個人的、家族的、宗教的、文化的な出来事が、医療に取り込まれ、医療機器に囲まれた中で行われているのは、歴史的に見るとごく最近の特殊な状況である。一人の人間が生きてきた人生、支え合った家族、地域社会の中で看取りが行われることは、それを家族、地域(コミュニティ)に取り戻すことになる。一人の人間の死(いのち)が、家族に引き継がれ、地域文化、歴史に戻って行く過程ともいえる。
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全人的な痛み

全人的な痛みについて、図示したもの。
緩和ケアが対象とするのは、終末期および不治の状態の患者の苦しみであるが、シシリー・ソンダースは、これには4つの分野にわたる痛み・苦しみがあると考えた。これらの痛みをばらばらに切り離して考えるのではなく、一人の人間のなかに生じてくる、総合的な痛みととらえた。
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1: 恒藤晃:最新緩和医療学. 最新医学社, 1999; 7.

人⽣の最終段階における医療とケアの話し合いのプロセス

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1: 「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン リーフレット(2015年3月発行)」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10802000-Iseikyoku-Shidouka/0000079905.pdf)を改変・加工して作成

普通の生活を楽しみたい

子宮の肉腫で、イレウスで経鼻胃管挿入、尿管閉塞には腎瘻、その他IVH、モルヒネの持続注入などを行いながら在宅生活を過ごした60歳の女性。夫、娘夫婦と孫たちとの生活を楽しんだ。私たちも訪問時に一緒に食事をいただくことがあった。
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