自己炎症性疾患の分類
遺伝性である狭義の自己炎症性疾患と非遺伝性の広義の自己炎症性疾患のそれぞれの疾患を列挙している。
参考文献:
Hashkes PJ, Laxer RM, Simon A. Textbook of Autoinflammation: Springer; 2018.
出典
1:
著者提供
周期性発熱症候群を来す自己炎症性疾患の鑑別診断表
自己炎症性疾患の鑑別表
参考文献:
Ross E. Petty, Ronald M. Laxer, Carol B. Lindsley and Lucy R. Wedderburn:Textbook of Pediatric Rheumatology, 7th ed., Elsevier, 2016, TABLE 47-2.
出典
1:
著者提供
自己炎症性疾患の治療法
参考文献:
Ter Haar N, Lachmann H, Özen S,et al.: Treatment of autoinflammatory diseases: results from the Eurofever Registry and a literature review. Ann Rheum Dis. 2013;72(5):678-85. PMID : 22753383
Hashkes, Laxar, Simon, et al:Textbook of Autoinflammation, Springer, 2018.
出典
1:
著者提供
Blau症候群(若年発症サルコイドーシス)の臨床症状
a:右眼
b:左眼 虹彩後癒着を認める
c:手指関節および手関節の嚢腫状関節腫脹
d:足関節の嚢腫状関節腫脹
e:皮膚生検の非乾酪性類上皮細胞肉芽腫。一部多核巨細胞を認める。
TRAPS患者の治療成績
Eurofever登録患者113症例および文献から集積した187症例のTRAPS患者の治療成績を示す(図中のアナキンラは日本未承認)。
メバロン酸キナーゼ欠損症の治療成績
Eurofever登録患者67症例および文献から集積した187症例のメバロン酸キナーゼ欠損症患者の治療成績を示す(図中のアナキンラは日本未承認)。
家族性地中海熱の治療成績
Eurofever登録患者121症例および文献から集積した139症例の家族性地中海熱患者の治療成績を示す。代替治療はコルヒチン抵抗性患者に対する治療を示す(図中のアナキンラは日本未承認)。
家族性地中海熱(Familial Mediterranean Fever)
a:家族性地中海熱の発熱パターン
Drenth JP, van der Meer JW: Hereditary periodic fever. N Engl J Med. 2001 Dec 13;345(24):1748-57.を参考に作成
b:家族性地中海熱の診断基準
TRAPSの熱型パターン
TRAPSでの熱型パターンを示す。発熱は弛張熱で、典型例では通常7日以上、場合により数週間にわたって発熱が持続する。
NLRP3インフラマソーム活性化機構
Cryopyrinは細菌由来物質などの刺激を受けるとASC、Procaspase-1と重合し活性化する。活性化したNLRP3によりCaspase-1が活性化し、Pro-IL-1βをIL-1βへ活性化する。産生されたIL-1βは炎症を惹起する。CAPSではNLRP3インフラマソーム活性化がリガンド非依存性に起こり、無秩序な炎症が起こる。
MK活性の低下とIL-1産生亢進
メバロン酸キナーゼはコレステロール産生系に関わる代謝酵素である。その活性低下によりゲラニルゲラニルピロリン酸によるゲラニルゲラニル化が低下し、small GTPaseの機能異常を来す。病態の詳細はまだ完全に解明されていないが、最終的にIL-1βの産生過剰が起こり、炎症を惹起すると想定されている。
NOD2の活性化機構
NOD2にリガンドが結合すると、重合化が起こりRICKを活性化する。活性化したRICKによりMAPキナーゼ、NF-κBが活性化される。
TRAPS診断の手順
CAPS3疾患の臨床的症状の比較
CAPSは家族寒冷蕁麻疹、Muckle-Wells症候群、CINCA症候群/NOMIDの順に重症となり、連続性のある疾患群とされている。蕁麻疹様皮疹はほぼ必須と考えられている。
自己炎症性疾患の診断プロセス
原因不明の発熱、周期性発熱患者を診た場合、各種鑑別診断を行う。自己炎症性疾患を疑った場合は、専門家にコンサルトし、遺伝子検査などで診断を確定する。診断が確定しなかった場合は、再度見逃しがないか、検討する。診断に困った場合は専門家にコンサルトを考慮する。
TRAPS症例の家系図
CAPSの1症例(CINCA症候群/NOMID)の臨床症状
a:膝関節の骨端膝蓋骨過形成の単純X線レントゲン像
b:膝関節の骨端膝蓋骨過形成および蕁麻疹様発疹
高IgD症候群の検査値および家系図
a:高IgD症候群における尿中メバロン酸高値(特に発作時)。
b:高IgD症候群症例の家系図
Blau症候群(若年発症サルコイドーシス)の臨床症状
a:右眼
b:左眼 虹彩後癒着を認める
c:手指関節および手関節の嚢腫状関節腫脹
d:足関節の嚢腫状関節腫脹
e:皮膚生検の非乾酪性類上皮細胞肉芽腫。一部多核巨細胞を認める。