*1 RECAM-J 2023 は薬物性肝障害(DILI)の可能性を評価するスコアリングシステムである。DILI か否かを判定する基準ではない。
*2 RECAM-J 2023 は以下の値をとる DILI を想定している。
ALT ≥ 5xULN
ALP ≥ 2xULN
ALT>3xULN、かつ総ビリルビン>2xULN
これより軽度の肝障害を呈する DILI に対する RECAM-J 2023 の妥当性は今後の検討課題である。
*3 慢性肝障害が存在し、ベースライン値が異常高値の場合には、ULN をベースライン値に置き換えて評価する。
*4 アセトアミノフェンによる中毒性 DILI、またタモキシフェン等による特殊型 DILI に対して RECAM-J 2023 を用いるべきではない。また、免疫チェックポイント阻害薬、漢方薬・健康食品・自然食品・サプリメントによる DILI に対する RECAM-J 2023 の妥当性は今後の検討課題である。
*5 小児例では ALP に代わって γ-GT を使用する。
*6 R 値=(ALT/ULN)÷(ALP/ULN)
R ≥ 5:hepatocellular
2<R<5:mixed
R ≤ 2:cholestatic
*7 PMDA の医療用医薬品情報検索:[https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/]
*8 LiverTox:[https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK547852/]
*9 HBV、HCV の慢性感染例に DILI が合併することがある。また C 型急性肝炎では HCV 抗体が陰性となる場合がある(表「除外すべき他の原因とそのための情報・検査」参照)。
*10 サイトメガロウイルス、EB ウイルス、単純ヘルペスウイルスの抗体を測定していない場合、スコアを 0 点とする。
*11 被疑薬の意図的な再投与は行うべきではない。偶然の再投与が行われた場合、ベースライン値が基準値上限を超えていた場合には ULN に代わってベースライン値を用いる。