JPSのステージ分類
JPS(第8版 2023):TNM分類
T因子:
T0
注)
:術前化学療法が奏功して原発巣が病理的に消失をきたす症例
Tis:非浸潤癌
T1:腫瘍が膵臓に限局しており、最大径が2 cm以下である
T1a:最大径が0.5 cm以下の腫瘍
T1b:最大径が0.5 cmをこえるが1.0 cm以下の腫瘍
T1c:最大径が1.0 cmをこえるが2.0 cm以下の腫瘍
T2:腫瘍が膵臓に限局しており、最大径が2 cmをこえている
T3:腫瘍の浸潤が膵をこえて進展するが、腹腔動脈幹(CA)もしくは上腸間膜動脈(SMA)に及ばないもの
T4:腫瘍の浸潤が腹腔動脈幹(CA)もしくは上腸間膜動脈(SMA)に及ぶもの
N因子:
N0:領域リンパ節に転移を認めない
N1:領域リンパ節に転移を認める
N1a:領域リンパ節に1~3個の転移を認める
N1b:領域リンパ節に4個以上の転移を認める
M因子:
M0:遠隔転移を認めない
M1:遠隔転移を認める
注) 術前加療が奏功して原発巣が病理的に消失をきたす症例(ypT0)を認めるようになっている状況に鑑みて、第7版増補版ではT0N0M0をStage 0に、T0 N1 M0とTis N1 M0をStage IIBに追加した。術前加療の有無などでStageを設定するかは、今後の検討課題とする。
出典
1:
日本膵臓学会編:膵癌取扱い規約 第8版 p.4、金原出版、2023年.
UICCのステージ分類
UICC(第8版2017):TNM分類
T因子:
Tis:非浸潤癌
T1:腫瘍が膵臓内に限局し、最大径が2 cm以下のもの
T2:腫瘍が膵臓内に限局し、最大径が2 cmを超えるもの
T3:腫瘍が膵臓外に進展しているもので、腹腔動脈起始部および上腸間膜動脈への進展を除く
T4:腫瘍の進展が腹腔動脈起始部もしくは上腸間膜動脈に及ぶもの
N因子:
N0:局所リンパ節転移のないもの
N1:領域リンパ節に1~3個の転移を認める
N2:領域リンパ節に4個以上の転移を認める
M因子:
M0:遠隔転移のないもの
M1:遠隔転移のあるもの
参考文献:
James D Brierly, Mary K Gospodarowicz, Christian Wittekind:TNM悪性腫瘍の分類 第8版 日本語版、金原出版、2017、P94
出典
1:
James D Brierly, Mary K Gospodarowicz, Christian Wittekind:TNM悪性腫瘍の分類 第8版 日本語版、金原出版、2017、P95
膵上皮内癌の画像所見
a CT:膵体部萎縮、尾側膵管拡張を認める
b MRCP:膵体部主膵管狭窄、尾側膵管拡張を認める
c ERCP:膵体部主膵管狭窄、尾側膵管拡張を認める、膵液細胞診でclassⅤ 腺癌の診断
出典
1:
著者提供
膵尾部癌、腹膜播種の画像所見
a CT:膵尾部に約30 mm大の腫瘍性病変を認める
b EUS:腫瘍性病変に対してEUS-FNA施行し腺癌の診断
c FDG-PET:上行結腸近傍にSUVmax 2.2の集積認める
出典
1:
著者提供
膵癌のリスクファクター
出典
1:
日本膵臓学会膵癌診療ガイドライン改訂委員会編:膵癌診療ガイドライン2022年版 p.39 表1 、金原出版、2022年
血清腫瘍マーカーの膵癌診断精度
*StageⅠ膵癌でのCA19-9の陽性率は55.6%であり膵癌の早期診断には有用性は低い。
*日本人の10%にLewis血液型陰性例を認め、CA19-9が産生されないため、前駆体のDupan-2が有用である。
参考文献:日本膵臓学会膵癌診療ガイドライン改訂委員会編:膵癌診療ガイドライン2022年版 p.42、金原出版、2022年
出典
1:
著者提供
膵癌に関連する遺伝性腫瘍症候群
出典
1:
日本膵臓学会膵癌診療ガイドライン改訂委員会編:膵癌診療ガイドライン2022年版 p.89 表1 、金原出版、2022年
膵癌治療のアルゴリズム
出典
1:
日本膵臓学会膵癌診療ガイドライン改訂委員会編:膵癌診療ガイドライン2022年版 p.74 治療アルゴリズム、金原出版、2022年
膵癌診断のアルゴリズム
出典
1:
日本膵臓学会膵癌診療ガイドライン改訂委員会編:膵癌診療ガイドライン2022年版 p.73 診断アルゴリズム、金原出版、2022年.