ライト・ギムザ染色またはメイ・ギムザ染色を行い、芽球の割合を算定するが、骨髄で全有核細胞(ANC)の芽球の比率がWHO分類では20%以上(FAB分類では30%以上)あれば急性白血病と診断する。ただしある特定の染色体異常を認める場合には芽球の比率にかかわらず、AMLと診断する。急性白血病が疑われる場合にはミエロペルオキシダーゼ染色を行い、芽球の3%以上が陽性であれば、骨髄性とする。陽性率が3%未満の場合にはALL、M0、M5a、M7を考える。ただし、WHO2016分類では診断は染色体検査が重要視される。例えば、t(8;21)(q22;q22)、inv(16)(p13;q22)またはt(16;16)(p13;q22)、t(15;17) (q24;q21)を有する場合は末梢血や骨髄の芽球比率に関係なく、AMLと診断する。
2016年の改訂で、赤芽球が骨髄の50%以上を占める場合でもANCの芽球割合が20%以上であればAML、20%未満であればMDSと定義された。したがってFAB分類のM6aにあたる赤白血症(erythroid leukemia)のカテゴリーはなくなった。ただし、骨髄中の80%以上は幼若赤芽球で占められるpure erythroid leukemia(FAB分類M6b相当)は残された。
参考文献:
Arber DA, Orazi A, Hasserjian R, et al. The 2016 revision to the World Health Organization classification of myeloid neoplasms and acute leukemia. Blood, 2016; 127(20): 2391-405.