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AMLの標準的な治療フローチャート(高齢者、APLを除く)

出典
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1: 日本血液学会編. 造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版. 金原出版, 2023; p15.

急性骨髄性白血病(骨髄像:ライト・ギムザ染色)

分化傾向の乏しい骨髄芽球がほとんどを占める。FAB分類のM1に相当する。
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1: 小松則夫先生ご提供

急性骨髄性白血病(骨髄像:ペルオキシダーゼ染色)

白血病細胞はペルオキシダーゼ染色で陽性(茶褐色)を呈し、骨髄性白血病と診断できる。FAB分類のM1に相当する。
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1: 小松則夫先生ご提供

急性骨髄性白血病のFAB分類

急性骨髄性白血病のFAB分類による細胞生物学的特徴を示す。
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1: 猪口孝一. 第2章:白血病に関する基本的な知識. 木崎昌弘編:メディカルスタッフのための白血病診療ハンドブック. 中外医学社, 2017, p28, 表2.

急性骨髄性白血病のWHO2016分類

従来の細胞形態を基本としたFAB分類に対し、WHO分類では染色体異常や遺伝子変異を取り入れて分類した。
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1: 神田善伸. 血液病レジデントマニュアル第3版. 医学書院, 2019, p188, 表2.

AMLにおける遺伝子変異の種類と頻度

近年の全ゲノムおよび全エクソンシークエンスなどによる解析により、AML細胞の増殖や分化に関与する遺伝子変異以外にも、細胞分裂やエピゲノム制御などにかかわるさまざまな遺伝子変異が見いだされた。そのなかでもFLT3、MPN1、DNMT3A、IDH1/IDH2は20%以上と高頻度で認められ、予後との関連も明らかになりつつある。
 
参考文献:
Ley TJ, et al. N Engl J Med, 2013; 368: 2059-74.

ELNによるAML(APLを除く)の層別化

ELNではAPLを除いた染色体、あるいは遺伝子変異の種類によって、予後良好群・中間群・予後不良群の3群に分類する。
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1: Döhner H, Wei AH, Appelbaum FR, et al. Diagnosis and management of AML in adults: 2022 recommendations from an international expert panel on behalf of the ELN. Blood. 2022; 140(12): 1359, table 6.

CBF 白血病におけるRUNX1-RUNX1T1陽性AMLの予後

JALSGでは、CBF白血病に対するKIT遺伝子変異の予後への影響を検討する目的で、第一寛解に到達した新規CBF白血病症例を対象とした前方向視的研究を行った。その結果、RUNX1-RUNX1T1陽性AMLではKIT変異、特にexon17変異は無再発生存(relapse-free survival:RFS)における予後不良因子であった。しかしCBFB-MYH11陽性AMLではKIT変異は予後に影響を及ぼさなかった。
出典
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1: Ishikawa Y, et al. Blood adv, 2020; 4(1): 66-75, Figure 3.

16~60歳の正常核型AMLにおけるNPM1とFLT3-ITDの頻度と生存率

頻度(60歳未満のAML全体)
NPM1+/FLT3-ITD+ : 15.3%
NPM1+/FLT3-ITD- : 14.4%
NPM1-/FLT3-ITD+ : 11.6%
NPM1-/FLT3-ITD- : 58.8%
(出典:Rockova V, et al:Blood.2011;118(4):1069-1076.)
出典
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1: Döhner K, et al. Blood, 2005; 106(12): 3740, Figure 4.

突然変異型CEBPAと野生型CEBPAの生存率の比較

236例のAML患者中、36例(15%)にCEBPAの変異が認められた。変異のある患者の生存率は、野生型の患者よりも有意に良好であり、CEBPAの変異は独立した予後良好因子と考えられた。
出典
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1: Fröhling S, et al. J Clin Oncol, 2004; 22(4): 624, Fig 2.

The survival tree model

中間リスク群のAMLを、I.CD34低発現群、II.CD34高発現、IDH2野生型、CEBPA二重変異なし、III.CD34高発現、IDH2変異型、CEBPA二重変異なし、IV.CD34高発現、CEBPA二重変異あり、に分けると、II群が有意に予後が悪い。
出典
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1: Rockova V, et al. Blood, 2011; 118(4): 1069-76.

WT-1遺伝子変異陽性例(WT1mut)と陰性例(WT1wt)の生存率の比較
 

196例の正常核型AMLにおいて10.7%にWT-1遺伝子の変異がみられた。3年無病生存率(a)は13%、全生存率(b)は10%とWT-1遺伝子変異のない群(各々50%、56%)に比べ有意に悪く、WT-1遺伝子変異は独立した予後不良因子と考えられた。
出典
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1: Paschka P, et al. J Clin Oncol, 2008; 26(28): 4595-602, Fig 2.

寛解導入療法(65歳未満のAPL以外のAML)

体内白血球細胞数と治療効果

出典
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1: 宮崎泰司. 第5章:白血病治療に必要な知識. 木崎昌弘編:メディカルスタッフのための白血病診療ハンドブック. 中外医学社, 2017, p76, 図7.

寛解導入療法(65歳未満のAPL以外のAML)

わが国における急性骨髄性白血病の寛解導入療法としては、IDR-AraC、あるいはDNR-AraCのいずれかを用いるのが標準的である。

寛解導入療法(65歳以上のAPL以外のAML)

DNR + Ara-C療法、あるいはDNR + BHAC療法

Ara-C大量療法(CBF白血病)

AMLにおける移植適応

出典
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1: 日本造血細胞移植学会編. 造血細胞移植ガイドライン 急性骨髄性白血病(第3版). 2019, p3, 表1.

地固め第1コース(MA療法)64歳まで

地固め第2コース(DA療法)64歳まで

地固め第3コース(AA療法)64歳まで

地固め第4コース(A triple V療法)64歳まで

地固め第1コース(BHAC-M療法)65歳以上

地固め第2コース(BHAC-DE療法)65歳以上

地固め第3コース(BHAC-A療法)65歳以上

寛解導入療法 APL-A群

白血球<3,000 /μLかつAPL細胞(芽球+前骨髄球)<1,000 /μLのとき

寛解導入療法 APL-B群

3,000 /μL ≦ 白血球<10,000 /μL、あるいはAPL細胞(芽球+前骨髄球)≧ 1,000 /μLのとき

寛解導入療法 APL-C群

白血球 ≧ 10,000 /μLのとき

寛解導入療法 APL-D群

A、B、C群で寛解導入療法を開始後、治療途中でAPL細胞(芽球+前骨髄球)≧ 1,000 /μLのとき追加する

APL治療時のDICによる出血予防の層別化

APL 地固め第1コース(MIT/Ara-C)

APL 地固め第2コース(DNR/Ara-C)

APL 地固め第3コース(IDA/Ara-C)

APL 維持療法

APLにおける移植適応

出典
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1: 日本造血細胞移植学会編. 造血細胞移植ガイドライン 急性骨髄性白血病(第3版). 2019, p3, 表2.

抗白血病薬の主な副作用

急性骨髄性白血病のkey drugはアントラサイクリン系(イダマイシン、ダウノマイシンなど)とシタラビンであり、特に前者の蓄積性心毒性には留意が必要である。シタラビン大量療法の際には中枢神経症状や眼症状もみられることがある。地固め療法で行われるA triple V療法ではビンカアルカロイド(ビンクリスチン、ビンデシン)を用いるため重症便秘やイレウスにも注意が必要である。
出典
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1: 宮崎泰司. 第5章:白血病治療に必要な知識. 木崎昌弘編:メディカルスタッフのための白血病診療ハンドブック. 中外医学社, 2017, p78, 表2.

腫瘍崩壊症候群(TLS)の分類と診断基準

出典
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1: 山崎宏人. 第5章:白血病治療に必要な支持療法. 木崎昌弘編:メディカルスタッフのための白血病診療ハンドブック. 中外医学社, 2017, p133, 表18.

寛解導入療法(高齢者、あるいは合併症等で標準化学療法が適応とならないAPL以外のAML)

ベネトクラクス+アザシチジン療法

寛解導入療法(高齢者、あるいは合併症等で標準化学療法が適応とならないAPL以外のAML)

ベネトクラクス+シタラビン少量療法

AML診断のアルゴリズム

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1: 神田善伸. 血液病レジデントマニュアル 第3版. 医学書院, 2019, p186, 図1.

WHO2016分類のためのフローチャート

ライト・ギムザ染色またはメイ・ギムザ染色を行い、芽球の割合を算定するが、骨髄で全有核細胞(ANC)の芽球の比率がWHO分類では20%以上(FAB分類では30%以上)あれば急性白血病と診断する。ただしある特定の染色体異常を認める場合には芽球の比率にかかわらず、AMLと診断する。急性白血病が疑われる場合にはミエロペルオキシダーゼ染色を行い、芽球の3%以上が陽性であれば、骨髄性とする。陽性率が3%未満の場合にはALL、M0、M5a、M7を考える。ただし、WHO2016分類では診断は染色体検査が重要視される。例えば、t(8;21)(q22;q22)、inv(16)(p13;q22)またはt(16;16)(p13;q22)、t(15;17) (q24;q21)を有する場合は末梢血や骨髄の芽球比率に関係なく、AMLと診断する。
2016年の改訂で、赤芽球が骨髄の50%以上を占める場合でもANCの芽球割合が20%以上であればAML、20%未満であればMDSと定義された。したがってFAB分類のM6aにあたる赤白血症(erythroid leukemia)のカテゴリーはなくなった。ただし、骨髄中の80%以上は幼若赤芽球で占められるpure erythroid leukemia(FAB分類M6b相当)は残された。
 
参考文献:
Arber DA, Orazi A, Hasserjian R, et al. The 2016 revision to the World Health Organization classification of myeloid neoplasms and acute leukemia. Blood, 2016; 127(20): 2391-405.

AMLの標準的な治療フローチャート(若年者、APLを除く)

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1: 日本血液学会編. 造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版. 金原出版, 2023; p14.

AMLの標準的な治療フローチャート(高齢者、APLを除く)

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1: 日本血液学会編. 造血器腫瘍診療ガイドライン2023年版. 金原出版, 2023; p15.

急性骨髄性白血病(骨髄像:ライト・ギムザ染色)

分化傾向の乏しい骨髄芽球がほとんどを占める。FAB分類のM1に相当する。
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1: 小松則夫先生ご提供