PNHの診断基準(令和元年度改訂)
1、2によってPNHを疑い、3によって確定診断し、4によって病型分類を行う。5は診断のうえで参考になる。
出典
1:
厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 特発性造血障害に関する調査研究班:発作性夜間ヘモグロビン尿症診療の参照ガイド 令和1年改訂版.p.3
溶血所見に基づいた重症度分類(令和元年度改訂)
出典
1:
厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 特発性造血障害に関する調査研究班:発作性夜間ヘモグロビン尿症診療の参照ガイド 令和1年改訂版.p.4
典型的なPNH症例のヘモグロビン尿
このような特徴的な早朝ヘモグロビン尿を呈する症例は、全体の1/4から1/3にすぎない。
出典
1:
西村純一他: 発作性夜間ヘモグロビン尿症. 難治性貧血の診療ガイド. 小澤敬也, 中尾眞二, 小島勢二, 澤田賢一, 黒川峰夫, 金倉譲, 梶井英治, 赤司浩一(編集). 南江堂; pp.93-130,2011.
PNHの病態別治療方針
3大症状である血管内溶血、血栓症、骨髄不全に対する対症療法が中心となる。
明確な適応基準はないが、3大症状の生命予後にかかわるような最重症例が、唯一の根治療法である造血幹細胞移植の適応となる。
補体介在性の溶血が根底にあり、輸血が必要なほどの貧血や、血栓症、慢性腎機能障害などが問題となる重症例は、エクリズマブのよい適応となる。
出典
1:
厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 特発性造血障害に関する調査研究班:発作性夜間ヘモグロビン尿症診療の参照ガイド 令和1年改訂版.p.19-20
再生不良性貧血に対する治療指針
A:輸血不要の軽症(stage1)および中等症(stage2a)に対する治療指針
血小板が10万以上で、貧血・好中球減少のみを認める例に対しては経過を観察するか、蛋白同化ステロイドを試みる。
B:stage2のうち輸血が必要な例(stage2b)とstage3~5に対する治療指針
出典
1:
厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業 特発性造血障害に関する調査研究班:再生不良性貧血診療の参照ガイド 令和1年改訂版.p.12-13