片頭痛発生のメカニズムと薬の作用点
セロトニン説:日常生活の中から刺激を受けると、血中カテコールアミンや遊離脂肪酸が増えることで血小板が活性化されてセロトニンが放出され、それにより血管が収縮される。しかしセロトニンが急激に代謝されることで異常な血管拡張が生じる。
三叉神経説:硬膜の血管の周辺に存在している多数の三叉神経が、何らかの刺激によってニューロペプチドを放出して血管壁周辺に炎症が生じ、さらに血管も拡張することで、血管をとりまく三叉神経を介してその痛みが脳に達する。
出典
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中原保裕:リベンジ薬理学[第3版].秀和システム.2015 p147(一部改変)
持続皮下注射の実際
胸壁の皮下に27G翼状針で穿刺し留置する。その上をポリウレタンフィルムで覆い固定する。1週間程度の留置が可能。腹壁に留置する場合はプラスチック留置針を用いて行う。
出典
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鈴木央:がんの緩和ケア(在宅医療). 今日の臨床サポート,2019, エルゼビア・ジャパン
テルモTE361PCA
テルモTE361PCAの利点はランニングコストが最も少なくて済む点である。しかし、薬液は12mLまでしかシリンジに詰めることができないため、0.5mL/時以上の注入量となると、24時間以内にシリンジの交換を行わなければならない。
PCA機能は、ボタンを押しても反応しない時間(不応期)を15分から2時間まで設定することが可能。ボタンを押すと1時間分の注入量がボーラス投与される。
出典
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鈴木央:がんの緩和ケア(在宅医療). 今日の臨床サポート,2019, エルゼビア・ジャパン
ディスポーザル持続注入ポンプ
バルーンの力で薬液を一定量注入する。さまざまな製品が各社より販売されている。注入速度についても、製品ごとにさまざまに設定されている(0.5mL/h~3.0mL/h)が、0.5mL/hでPCA機能が付いたものが最もよくつかわれている。写真はバクスター社のもの。0.5mL/hの注入速度で60mLの薬液が注入できる。途中で流量を変更できないのが弱点ではあるが、薬局によってはポンプの選択から薬液注入、さらに配達まで対応してくれるところがある。
出典
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鈴木央:がんの緩和ケア(在宅医療). 今日の臨床サポート,2019, エルゼビア・ジャパン
高機能型PCAポンプ(CADD-Legacy PCAポンプ)
本機は、注入速度、PCAボタンを押したときの注入量、不応期、すべて自由に設定可能である。また、薬液用カセットも50mL、100mLの2種があり、十分な薬液を蓄えることができる。問題は、この薬液カセットが自費扱いとなるため、コストが発生することである。一部の業者ではレンタルを行っている。
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鈴木央:がんの緩和ケア(在宅医療). 今日の臨床サポート,2019, エルゼビア・ジャパン
トリプタン系薬(セロトニン受容体作動薬)の特徴
出典
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中原保裕:処方がわかる医療薬理学2022-2023.学研メディカル秀潤社、2022.p247 表2