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症例：バセドウ病　29歳女性

甲状腺の腫大を主訴に来院。びまん性に軟らかく腫大した甲状腺を認めた。

最近、動悸、手の震え、体重減少（－2Kg）があったとのこと。血液検査で甲状腺機能を調べた結果、TSH:<0.003、fT3:12.4、fT4: 5.12と機能亢進症を認め、TRAb8.8IU/mlと陽性であったことから、バセドウ病と診断。甲状腺エコーでもびまん性の腫大とカラードプラでの著明な血流増加を認め（図[ID0602]）、バセドウ病に合致する所見であった。

その後メチマゾール3錠（15 mg）での治療を開始し、次第に臨床症状も検査データも改善していった。

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バセドウ病の甲状腺エコー所見（29歳女性）

びまん性の腫大とカラードプラでの著明な血流増加を認める。

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亜急性甲状腺炎の甲状腺エコー所見（40歳女性）

1週間前より喉の痛みがあり風邪だと思っていたら、次第に右前頚部痛が出現。

検査上　WBC:12000、CRP:5.6、TSH:<0.003、fT3:7.78、fT4: 4.64と炎症所見を認め、甲状腺ホルモンが高値であった。甲状腺エコーで痛みの部位に一致して低エコー域を認め亜急性甲状腺炎と診断した。その後ステロイド治療により軽快していった。

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濾胞腺腫の甲状腺エコー所見（60歳男性）

ドック受診の際に甲状腺の腫瘤を指摘され、精査のため来院。甲状腺エコーでは、左葉に20 mmの円形の充実性腫瘤を認めた。（a:Bモード、b:カラーモード、c:エラストグラフィ）Bモードでは境界平滑明瞭で境界部低エコー帯を認め、内部エコーも均一である。カラーモードでは血流は周辺部に多く内部には少ない。エラストグラフィでは結節は周囲の正常甲状腺組織と同様に軟らかく緑色に色表示されている。

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乳頭癌の甲状腺エコー所見（72歳男性）

ドック受診の際に甲状腺の腫瘤を指摘され、精査のため来院。触診で甲状腺左葉に20 mmの硬い腫瘤を触れた。甲状腺機能は正常、甲状腺エコーでは腫瘤は内部エコー著明に低下しており、境界は比較的明瞭であるが、カラードプラ（a）で内部に豊富な血流を認め、エラストグラフィ（b）では結節は明らかに硬い組織として青色に色表示されている。

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