副腎皮質でのステロイド合成
正常な胎児でのステロイド産生を示す。胎児副腎皮質では3β-HSDの活性が低いため、殆どのステロイド産生はDHEA(つづけてDHEA-S)が主体となるが、少量のステロイドはアルドステロンとコルチゾール産生経路に向かう。副腎皮質の21-水酸化酵素はこの両者の経路に必須である。21-水酸化酵素欠損症では、コレステロールからDHEAの経路でアンドロゲンが産生される。大量のDHEAはDHEA-Sとなり、不活性化を受けるが、大量のDHEAの一部分はテストステロン、ジヒドロテストステロン(DHT)に変換される。第2に正常な副腎皮質では、ごく少量の17-OHPがアンドロステンジオンに変換されるが、CAHで大量に産生される17-OHPはその一部がアンドロステンジオンに変換され、さらにテストステロン産生が起こる。
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21-水酸化酵素欠損症女児の外性器の男性化
外陰部の色素新着と陰核の著名な腫大を認め、外性器所見では性別の決定が困難である。
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21-水酸化酵素欠損症の初期の診断フローチャート
21-水酸化酵素欠損症を中心にした他の先天性過形成症との鑑別診断を示した。
先天性リポイド過形成症の場合46, XYでも外性器所見は女性型を示す。
17-OHP:17-ヒドロキシプロゲステロン、ACTH:副腎皮質刺激ホルモン、PRA:血漿レニン活性、Aldo:アルドステロン、21OHD:21-水酸化酵素欠損症、3βHSD:3βヒドロキシステロイド脱水素酵素、POR:P450オキシドレダクターゼ
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21-水酸化酵素欠損症の治療アルゴリズム
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