完全重複尿管での尿管瘤
左腎は完全重複腎盂尿管であり、上半腎由来の尿管が膀胱内尿管瘤を呈している。
尿管異所開口の部位
尿路のほか、腸管、腟、子宮、精路に尿管が異所開口することがある。
a:女性
b:男性
尿管瘤の分類
瘤が膀胱内に限局した膀胱内尿管瘤(a:intravesical type)と膀胱頚部・尿道へ進展した異所性尿管瘤(b:extravesical type)がある。さらに、巨大尿管の膀胱壁外からの膀胱内への圧迫突出(c:偽性尿管瘤)は鑑別として重要である。
a:膀胱内尿管瘤
b:異所性尿管瘤
c:偽性尿管瘤
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会陰部に異所開口した尿管
外尿道口(→上部)と腟口(←下方)の間に尿管が開口している(angiocatheter挿入部)
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Wein: Campbell-Walsh Urology, 12th. ed.
超音波エコーで捉えた膀胱内尿管瘤
膀胱内に内部がwater densityである嚢胞状腫瘤を認める。拡張した尿管も確認される。この場合、尿管瘤の壁は薄い。
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膀胱鏡による異所性尿管瘤の観察
尿管瘤が膀胱頚部から尿道へ逸脱している
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排泄性腎盂造影(DIP)での尿管瘤
膀胱内に陰影欠損を認め、それに続く尿管・腎盂・腎杯が拡張。右尿管瘤をコブラの頭部(cobra head)、拡張した尿管が体部のようにみえる
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尿管瘤と拡張した上部尿路(MRI)
膀胱内に巨大な尿管瘤を認め、その所属尿管・腎は高度に拡張している
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経尿道的尿管瘤切開術(TUI)
尿管瘤を電気メスで2mm程度切開し瘤を開窓(a:TUI前、b:TUI中、c:TUI後、開窓された尿管瘤)
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尿管異所開口(女児)
完全重複腎盂尿管の上半腎由来尿管が膣に開口し、その所属上半腎は低形成を呈している。
重複腎盂尿管の尿管瘤の術式の選択基準
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重複腎盂尿管に尿管瘤の手術術式
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尿管瘤
下腹部の超音波エコーにて膀胱内に膀胱瘤を認める
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膀胱鏡で観察した膀胱瘤
膀胱内に表面平滑な尿管瘤を認める
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水腎・水尿管症を伴う尿管瘤
右重複腎盂尿管で尿管瘤を認める。上半腎、下半腎ともに著明な水腎症を呈している
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二重オムツ管理
乳幼児の下部尿路手術などで膀胱留置カテーテルをランニングチューブに接続すると、体動などでカテーテルの屈曲が起こりトラブルの原因となる。そこで、写真のように排便と排尿用のオムツをそれぞれ分担し、ランニングチューブと接続せず管理する。
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尿管瘤でのVUR
膀胱造影にて左上半腎へのVURを認める。
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右完全重複腎盂尿管;上半腎所属尿管の拡張と尿管異所開口(赤紫色;3D-CT)
右完全重複腎盂尿管で、上半腎所属尿管の異所開口の症例。右上半腎所属尿管は著明に拡張し、上半腎の腎実質が確認できない。
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低形成腎と尿管異所開口
a:総腸骨血管交差部付近に低形成腎を認める
b:CTで認めた部位にRIの取り込みを認めない(DMSA腎シンチ)
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尿管瘤と所属尿管の拡張(US)
膀胱底部に薄い膜で覆われている尿管瘤が確認され、その所属尿管が著明に拡張し、膀胱の後面を走行している。
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経尿道的尿管瘤切開術(TUI)
尿管瘤を電気メスで2mm程度切開し瘤を開窓(a:TUI前、b:TUI中、c:TUI後、開窓された尿管瘤)
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異所性尿管瘤
a:外陰部異常で発見された異所性尿管瘤
b:TUI後に尿管瘤は著明に縮小し、所属腎の水腎症も改善
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共通シースごとの重複尿管の膀胱reinmplantation
膀胱を開き、尿管瘤を確認し、その中央部を横に開口する(a、b)。尿管瘤の後壁を確認し、その後壁を横切開し(c)、尿管瘤下半分を尿道方向へ追っていき、結紮切断(d)、瘤を下半分摘除する。次に膀胱壁を縫合(e)する。尿管瘤上半分をトリミングし、粘膜下に新尿管口を形成し(f)、新吻合を終了する。
異所性尿管の外科治療フロー
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単一尿管に伴う尿管瘤の外科的治療
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