この波形は、ROSC前後のPETCO2(mmHg)の経時変化を示している。この患者には気管挿管を行い、CPRを施行している。換気速度が約10回/分であることに注意する。胸骨圧迫は連続して100回/分よりやや速いテンポで行われているが、この波形には現れていない。最初の1分間の初期PETCO2は12.5 mmHgを下回り、血流量が非常に少ないことを示している。次の2~3分間でPETCO2値が12.5~25 mmHgまで上昇し、継続的な蘇生処置による血流量の上昇と一致している。自己心拍再開(ROSC)は、PETCO2が急激に増大し(4分を示す縦線の直後にみられる)、40 mmHgを超えたことにより認識され、このことは血流量の大幅な改善を伴っている。