頚髄症障害高位診断の指標
各頚椎椎間高位での脊髄症により生じる。上肢症状の特徴。脊髄症と神経根症では、臨床徴候が異なるため注意が必要である。
出典
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星地亜都司:Critical Thinking 脊髄外科.三輪書店 (改変)
脊髄とデルマトームの関係
脊髄と脊椎椎体高位にはずれがあり、脊髄本幹はL1/L2までしか存在しない。脊髄が障害されると障害高位以下のデルマトームに感覚障害が生じる。
頚椎後縦靭帯骨化症のタイプ分類
参考文献:
日本整形外科学会診療ガイドライン委員会/脊柱靱帯骨化症診療ガイドライン策定委員会編:脊柱靭帯骨化症診療ガイドライン2019, p13, 図2, 南江堂, 2019
頚部脊椎管前後径の計測
頚椎単純X線側面像(a)、脊髄造影後CT(b)、脊柱管前後径は11mmであり、発育性脊柱管狭窄を認める。
出典
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動的因子による頚髄圧迫所見の変化
脊髄造影後CT矢状断、前屈位(a)と後屈位(b)では骨配列、椎間板や黄色靱帯の形状を認め、くも膜下腔の余裕や脊髄圧迫所見が異なる。
出典
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頸椎椎間板ヘルニア
MRI T2強調画像にてC3/4高位に椎間板ヘルニアの所見(矢印)を認め、脊髄の圧迫所見および髄内高信号変化を伴う。
出典
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頚椎後縦靱帯骨化症
頚椎単純X線側面像(a)、脊髄造影後CT(b)にて後縦靱帯の骨化所見(矢印)を認める。脊髄造影後CTではくも膜下腔は減少し、脊柱管内を占拠する骨化靱帯のため脊髄圧迫所見を認める。
出典
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頚椎黄色靱帯石灰化症
MRI T2強調画像矢状断(a)にて黄色靱帯の肥厚所見(矢印)を認める。脊髄造影後CT(b)では黄色靱帯は石灰化しており(矢印)、後方からの圧迫性病変により脊髄の変形を認める。
出典
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頚髄腫瘍
MRI T1強調造影画像冠状断(a)にて腫瘍性病変(矢印)による脊髄の右方への偏位圧迫(矢頭)を認める。この症例はダンベル型の神経鞘種であった。
出典
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胸椎黄色靱帯骨化症
MRI T2強調画像矢状断(a)にて黄色靱帯の肥厚所見(矢印)を認める。脊髄造影後CT(b)では黄色靱帯は骨化しており(矢印)、くも膜下腔はほぼ消失し、脊髄も高度な圧迫所見を認める。
出典
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胸椎破裂骨折
胸腰椎単純X線側面像(a)にて第12胸椎の破裂骨折所見(矢印)を認める。MRI T2強調画像矢状断(b)にて破裂骨折のため変形した脊椎後壁にて、脊髄が前方より高度の圧迫所見(矢印)を認める。
出典
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転移性脊椎腫瘍
前立腺癌の脊椎転移症例。MRI 矢状断T2強調画像(a)、T1強調画像(b)、T1強調造影画像(c)にて第7から第9胸椎および傍脊椎組織にかけて腫瘍性病変の浸潤あり、脊髄の後方への偏位圧迫所見を認める。
出典
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神経学的高位診断のアルゴリズム
脊髄障害高位診断のアルゴリズム。
神経学的診察により頭蓋内疾患を疑う徴候がないことを確認し、アルゴリズムに沿って病変高位を推察する。
出典
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安藤哲朗著:脊髄障害の診断アルゴリズム総論. 脊椎脊髄ジャーナル 2010: 23(10): p907. 図1(改変あり)