膵管内結石(膵石)の単純CT画像
膵体部に膵石(矢印)を認める。それより尾側の主膵管が拡張している。膵尾部の膵実質内にも小石灰化を認める。慢性膵炎確診の画像所見である。
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膵石の超音波内視鏡(EUS)像
拡張した主膵管(矢頭)内に音響陰影を伴う高エコー(膵石;矢印)を2個認める。慢性膵炎確診の画像所見である。
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膵実質石灰化の単純CT画像
膵体尾部の膵実質に複数の石灰化を認める。慢性膵炎確診の画像所見である。
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Solid and pseudopapillary neolasm(SPN)の卵殻状石灰化
膵頭部に卵殻状石灰化を認める(矢印)。切除を行い、SPNの診断であった。
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慢性膵炎臨床診断基準2019
わが国の慢性膵炎臨床診断基準を示す。
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参考:日本膵臓学会:慢性膵炎臨床診断基準2019. 膵臓 2019; 34: 279-81.
膵石陥頓に対する内視鏡治療
a:膵頭部に限局する膵石(矢印)。
b:膵管に膵石(矢印)が陥頓しており、膵管造影にて尾側膵管はほとんど造影されない。
c:膵管ステント(矢頭)の先端が膵石(矢印)より膵尾側になるように留置。
d:ESWLにより膵石の破砕を行った後の膵管造影では、膵体尾部の膵管がスムーズに造影されるようになった。
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慢性膵炎合併膵癌の症例
a:造影CTにて膵尾部に膵癌を認める(矢頭)。腫瘍内に石灰化を認める(矢印)。膵体部の主膵管は拡張。
b:同じ症例の膵頭部の単純CT画像。膵頭部に複数の石灰化と膵石(矢印)を認める。この症例は慢性膵炎として経過観察中に、膵尾部に膵癌を合併した症例である。
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膵石の写真
ESWL後に行ったERCPにて、内視鏡治療によりVater乳頭から排出された膵石(矢印)。
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慢性膵炎確診例の単純CT画像
膵体部に2個の膵石(膵管内の結石)を認め(矢印)、体尾部の主膵管拡張を認める。膵体尾部に多数の膵実質、分枝膵管に石灰化を認める。
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慢性膵炎確診例の腹部単純X線像
膵全体に顕著な石灰化を認める。
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Frey手術
Freyにより提唱された慢性膵炎の手術法(Frey手術)。a:主膵管を全長にわたり広く開放し、膵頭部の芯抜きを行う。
b:膵管空腸腸側吻合により再建する。
Beger手術
Begerにより提唱された、慢性膵炎の手術法。十二指腸温存膵頭切除術(Duodenum-preserving pancreas head resection: DPPHR、Beger手術)。
a:膵頭部の十二指腸温存切除術を行う。
b:挙上空腸により再建する。
アルコール性慢性膵炎症例の腹部単純CT
膵全体に実質内の多数の石灰化を認める。また、膵体部の主膵管拡張を認める。
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慢性膵炎急性憎悪の腹部単純CT
急性膵炎で前医入院時の腹部CT。膵頭部の主膵管内に存在し、膵管に嵌頓する結石1個(矢印)を認める。膵頭部の膵実質は炎症性に腫大し、周囲の脂肪識濃度が上昇している。造影CTも行ったが、膵に造影不良域は認めなかった。
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膵臓の石灰化の診断アルゴリズム
膵臓の石灰化は95%の確率で慢性膵炎の所見と考えられる。腹部CTあるいはEUSなどの画像検査により膵管内結石(膵石)や膵実質の複数ないしびまん性の石灰化を認めた場合には慢性膵炎の確診となる。頻度は少ないが、膵実質内の単発または散発性の石灰化の場合には、自己免疫性膵炎や加齢性変化が疑われる。単純CTでは、血管の石灰化や稀ではあるが膵腫瘍に合併する石灰化が膵臓の石灰化と間違われることがある。造影CTなどを行い慎重に鑑別診断を行う。
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