急性前立腺炎の抗菌化学療法
Empiric therapyで3日間無効なら、初回提出尿培養、薬剤感受性結果により、definitive therapyに切り替える。重症例は解熱後経口薬にスイッチし、合計で抗菌薬投与期間は14~28日間とする。
出典
1:
日本感染症学会,日本化学療法学会編:泌尿器科感染症 抗菌薬使用のガイドライン、p188、2005
淋菌性尿道炎とクラミジア性尿道炎の比較
淋菌性尿道炎とクラミジア性尿道炎では、潜伏期間、発症や排尿痛の程度、分泌物の量と色調などに差があり、これらにより大まかに鑑別できる。
出典
1:
日本性感染症学会. 性感染症 診断・治療ガイドライン2020. 診断と治療社, 2020. p2 表2.
排尿痛の診断の進め方
問診、診察結果、スクリーニング検査の結果に基づいて、排尿痛を来す疾患を想定し、確定診断のために必要な評価を進める。
出典
1:
福井次矢、奈良信雄、松村正巳(編).内科診断学 第4版, 医学書院 2023 p654を改編
尿道炎の診断・治療
*
1
C. trachomatis
が陽性なら
C. trachomatis
に対する治療を開始する。
*
2
クラミジア性尿道炎の治療に準ずる。
*
3
保険適用外。
*
4
淋菌が陽性なら淋菌に対する治療を開始する。
尿道炎では初診時、尿道分泌物ないし、初尿のグラム染色を行い、特徴的なグラム陰性双球菌を白血球の円外に認めれば淋菌感染症の診断が得られる。淋菌が証明されたら、淋菌に有効な薬剤の投与を行う。同時にクラミジアの検査を行っておくことも重要である。
出典
1:
日本性感染症学会. 性感染症 診断・治療ガイドライン2020. 診断と治療社, 2020. p3 図1.