eGFRcreat:推定糸球体ろ過量 (日本腎臓学会計算式) 及び
推定CCr:推定クレアチニンクリアランス (Cockcroft-Gault式) 及び
eGFRcys:シスタチンCを用いた推定糸球体ろ過量    

性別:
年齢 (歳):
身長(cm):
体重(kg):

血清クレアチニン値(mg/dL):
クレアチニン値検査方法:酵素法(日本での標準的検査方法)
血清シスタチンC値(mg/dL):
推定CCrの計算に理想体重を用いる


体表面積補正eGFR・推定CCr(mL/min/1.73m2 ):(腎機能評価用)
体表面積補正eGFRcreat: (mL/min/1.73m2 )
体表面積補正eGFRcys: (mL/min/1.73m2 )

体表面積未補正eGFR・推定CCr:(薬物投与設計用)
体表面積未補正eGFRcreat:(mL/min)
体表面積未補正推定CCr:(mL/min)
体表面積未補正eGFRcys:(mL/min)

薬物投与設計には体表面積未補正eGFRまたは体表面積未補正推定CCrの値を用いる(→説明)
BMI(kg/m2):
理想体重(kg):
体表面積(DuBois法)(m2):

上記のそれぞれの値が著しく異なる場合は、病態を評価して最適の評価を選択するか、24時間蓄尿を検討する。
eGFRcreat、CCrは、四肢欠損などの筋肉量の減少の患者では腎機能の低下を過小評価する恐れ有り。
痩せた患者、長期臥床患者では、eGFRは腎機能の低下を過小評価する恐れ有り。
eGFRcystは、測定に保険上の縛りがある。軽度の腎機能の低下、筋肉量や年齢、性別の影響を受けにくい利点が有る。
推定CCr(Cockcroft-Gault法)は若年者・肥満者では腎機能の低下を過小評価、高齢者では低下を過大評価する可能性が有る。

正常値・解釈:
腎機能の評価には体表面積補正eGFRを用いる。

推定糸球体ろ過量(日本腎臓学会計算式)
正常eGFRcreat:60以上  mL/min/1.73m2
CKDステージング
Stage 1: GFR  90以上
Stage 2: GFR  60以上
Stage 3: GFR  30以上
Stage 4: GFR  15以上
Stage 5: GFR  15未満

Creatinine Clearance - Estimated (Cockcroft-Gault)
推定CCr(Cockcroft-Gault式)
男性正常値:100から125 mL/min/1.73m2
女性正常値:85から105 mL/min/1.73m2


数式:
推定糸球体ろ過量 (日本腎臓学会計算式)
男性 eGFR=194×(年齢)-0.287 ×(SCr)-1.094
女性 eGFR=0.739×194×(年齢)-0.287 ×(SCr)-1.094
eGFRはestimated glomerular filtration rate(推定糸球体ろ過量)
eGFRの単位 mL/min/1.73m2
血清クレアチニン値(SCr)の単位: mg/dL

推定クレアチニンクリアランス(eCCr) - (Cockcroft-Gault式):
男性 = ((140 - 年齢) × 体重[kg])/(SCr × 72)
女性 = ((140 - 年齢) × 体重[kg])/(SCr × 72) × 0.85
血清クレアチニン値(SCr)の単位: mg/dL
肥満患者に対しては理想体重を用いて算出する事もある。

体表面積(DuBois式)= (体重)0.425 × (身長)0.725 × 0.007184

※eGFRcreat, eGFRsysの計算には、性別、年齢、血清クレアチニンまたは血清シスタチンCの値が必要である。
推算CCr(Cockcroft-Gault式)の計算には、上記と体重の値が必要になる。
体表面積の計算には、身長と体重が必要である。
従って、体表面積未補正eGFRの計算には、上記と身長の値が必要になる。

説明、解釈上の留意点
血清クレアチニン値に基づく腎機能推算式(eGFRcreat、推定CCr(Cockcroft-Gault法))は、
腎機能の簡易評価に優れており、血清クレアチニン値は腎機能低下の指標になるが、
るいそう、四肢欠損などの筋肉量の減少によってGFRが高く推算されることがあること
に留意する必要がある。

一方、シスタチンC値に基づく腎機能推算式(eGFRcys)は血清クレアチニン値に比べ、
軽度の腎機能の低下を明確に判断でき、筋肉量や年齢、性別の影響を受けにくい利点がある。
ただし3カ月に1回しか保険で算定できない
血清クレアチニン値に基づく腎機能推算式の中では、eGFRcreatは、標準的な日本人であれば、
推定CCr(Cockcroft-Gault法)よりもより正確に腎機能を推算できる。
しかし、痩せた患者、長期臥床患者では推定CCr(Cockcroft-Gault法)以上に
腎機能を高く見積もってしまう欠点がある。
軽度腎機能障害では正確に腎機能を評価できないが、末期腎不全では問題ない。
推定CCr(Cockcroft-Gault法)は若年者、肥満者では腎機能を過大評価し、
高齢者では腎機能を低く見積もってしまう欠点がある。
そのため肥満患者に対しては理想体重を用いて算出する。
理想体重はBMI22の値として計算している。