B005-7-2 認知症療養指導料
注
1 1については、当該保険医療機関の紹介により他の保険医療機関において認知症の鑑別診断を受け、区分番号B005-7に掲げる認知症専門診断管理料1を算定した患者であって、入院中の患者以外の患者又は療養病棟に入院している患者に対して、当該保険医療機関において、認知症療養計画に基づいた治療を行うとともに、当該患者又はその家族等の同意を得た上で、当該他の保険医療機関に当該患者に係る診療情報を文書により提供した場合に、当該治療を行った日の属 する月を含め6月を限度として、月1回に限り算定する。
2 2については、当該保険医療機関の紹介により他の保険医療機関において区分番号B005-7-3に掲げる認知症サポート指導料を算定した患者であって、入院中の患者以外のものに対して、当該他の保険医療機関から認知症の療養方針に係る助言を得て、当該保険医療機関において、認知症療養計画に基づいた治療を行うとともに、当該患者又はその家族等の同意を得た上で、当該他の保険医療機関に当該患者に係る診療情報を文書により提供した場合に、当該治療を行った 日の属する月を含め6月を限度として、月1回に限り算定する。
3 3については、新たに認知症と診断された患者又は認知症の病状変化により認知症療養計画の再検討が必要な患者であって、入院中の患者以外のものに対して、認知症患者に対する支援体制の確保に協力している医師が、当該患者又はその家族等の同意を得て、療養方針を決定し、認知症療養計画を作成の上、これらを当該患者又はその家族等に説明し、文書により提供するとともに、当該保険医療機関において当該計画に基づく治療を行う場合に、当該治療を開始した日の属する 月を含め6月を限度として、月1回に限り算定する。
4 注1及び注2の規定に基づく他の保険医療機関への文書の提供に係る区分番号 B009に掲げる診療情報提供料(Ⅰ)及び区分番号B011に掲げる連携強化診療情報提供料の費用は、所定点数に含まれるものとする。
5 1から3までは同時に算定できず、区分番号B000に掲げる特定疾患療養管 理料及び区分番号I002に掲げる通院・在宅精神療法は、別に算定できない。
通知
(1) 認知症療養指導料は、保険医療機関が認知症の患者に対して、認知症療養計画に基づき、症状の定期的な評価(認知機能(MMSE、HDS-R等)、生活機能(ADL、 IADL等)、行動・心理症状(NPI、DBD等)等)、家族又は介護者等による介護の状況(介護負担度の評価(NPI等))の定期的な評価、抗認知症薬等の効果や副作用の有無等の定期的な評価等を行い、診療録にその要点を記載し、療養指導を行うこと。
(2) 「1」については、認知症疾患医療センターで認知症と診断された患者について、当該認知症疾患医療センターにおいて作成された認知症療養計画に基づき、(1)に規定する定期的な評価等を行った場合に算定する。
(3) 「2」については、認知症の患者であって、病状悪化や介護負担の増大等が生じたも のについて、療養に係る助言を得ることを目的に、地域において認知症患者に対する支援体制の確保に協力している認知症サポート医に紹介した場合であって、当該認知症サポート医の助言を受けて、認知症に係る療養計画を作成した上で、(1)に規定する定期的な評価等を行った場合に算定する。ただし、当該認知症サポート医からの文書により、当該認知症サポート医が「B005-7-3」認知症サポート指導料を算定していることが明らかな場合に限る。また、認知症に係る療養計画については診療録に記載すること。
(4) 「3」については、初めて認知症と診断された患者又は認知症の患者であって病状悪化や介護負担の増大等が生じたものに対し、地域において認知症患者に対する支援体制の確保に協力している認知症サポート医が、「別紙様式 32」及び「別紙様式 32 の2」又はこれらに準じて認知症療養計画を作成した上で、(1)に規定する定期的な評価等を行った場合に算定する。
(5) 地域において認知症患者に対する支援体制の確保に協力している認知症サポート医とは、アに加え、イ又はウのいずれかを満たす医師をいう。
ア 国立研究開発法人国立長寿医療研究センターが都道府県又は指定都市の委託を受けて実施する認知症サポート医養成研修を修了した医師であること。
イ 直近 1 年間に、「認知症初期集中支援チーム」等、市区町村が実施する認知症施策に協力している実績があること。
ウ 直近 1 年間に、都道府県医師会又は指定都市医師会を単位とした、かかりつけ医等を対象とした認知症対応力の向上を図るための研修の講師を務めた実績があること。
(令和6年版)