第1部 併設保険医療機関の療養に関する事項
500点
注 平成18年7月1日から令和6年3月31日までの間に介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準(平成11年厚生省令第40号)附則第13条に規定する転換を行って開設した介護老人保健施設(以下この表において「療養病床から転換した介護老人保健施設」という。)に併設される保険医療機関の医師が、当該療養病床から転換した介護老人保健施設の医師の求めに応じて入所している患者の病状が著しく変化した場合に緊急その他やむを得ない事情により、夜間又は休日に緊急に往診を行った場合に、1日に1回、 1月に4回に限り算定する。
2 施設入所者自己腹膜灌流薬剤料 薬剤 自己連続携行式腹膜灌流に用いる薬剤1調剤につき、薬価から15円を控除した額を 10円で除して得た点数につき1点未満の端数を切り上げて得た点数に1点を加算して得た点数
注 使用薬剤の薬価は、第1章及び第2章の例による。
イ 第2章第2部第4節区分番号C300に掲げる特定保険医療材料
ロ 第2章第2部第2節第2款に掲げる加算として算定できる材料
注 イ及びロの算定方法については第2章の例による。
4 その他の診療料併設保険医療機関に係る緊急時施設治療管理料、施設入所者自己腹膜灌流薬剤料及び施設入所者材料料以外の診療料の算定は、第1章及び第2章の例による。ただし、第1章及び第2章に掲げる診療料のうち次に掲げるものについては算定しない。
イ 第1章基本診療料並びに第2章特掲診療料第1部医学管理等(通則第3号から第6号まで に規定する加算、がん性疼痛緩和指導管理料、外来緩和ケア管理料(悪性腫瘍の患者に限る。) 及び外来放射線照射診療料を除く。)及び第2部在宅医療(救急患者連携搬送料及び在宅植込型補助人工心臓(非拍動流型)指導管理料を除く。)に掲げる診療料
ロ 第2章特掲診療料第3部検査に掲げる診療料(別に厚生労働大臣が定める検査に係るもの に限る。)
ハ 第2章特掲診療料第5部投薬に掲げる診療料(別に厚生労働大臣が定める投薬に係るもの 及び別に厚生労働大臣が定める内服薬又は外用薬に係る費用を除く。)
ニ 第2章特掲診療料第6部注射に掲げる診療料(別に厚生労働大臣が定める注射に係るもの 及び別に厚生労働大臣が定める注射薬に係る費用を除く。)
ホ 第2章特掲診療料第7部リハビリテーションに掲げる診療料(別に厚生労働大臣が定める リハビリテーションに係るものに限る。)
ヘ 第2章特掲診療料第8部精神科専門療法に掲げる診療料
ト 第2章特掲診療料第9部処置に掲げる診療料(別に厚生労働大臣が定める処置に係るもの に限る。)
チ 第2章特掲診療料第10部手術に掲げる診療料(別に厚生労働大臣が定める手術に係るもの に限る。)
リ 第2章特掲診療料第11部麻酔に掲げる診療料(別に厚生労働大臣が定める麻酔に係るもの に限る。)
ヌ 第2章特掲診療料第14部その他に掲げる診療料(外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)及び外 来・在宅ベースアップ評価料(Ⅱ)(再診時に限る。)を除く。)
通知
併設保険医療機関とは、「併設保険医療機関の取扱いについて」(平成 14 年3月8日保医発第 0308008 号)に規定する保険医療機関をいう。
1 緊急時施設治療管理料
(1) 平成 18 年7月1日から令和6年3月 31 日までの間に介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準(平成 11 年厚生省令第 40 号)附則第 13 条に規定する転換を行って開設した介護老人保健施設(以下「介護療養型老健施設」という。)においては、従来の介護老人保健施設の入所者より必要な医療処置等の頻度が多い患者の割合が高いことから、緊急に医療処置等が必要となった場合にその費用について医療保険から給付をするものである。
(2) 介護療養型老健施設の併設保険医療機関の医師が、当該介護療養型老健施設に入所中の患者の緊急時に、当該介護療養型老健施設の医師の電話等による求めに応じ、夜間又は休日に緊急に往診を行った場合に算定する。ただし、患者1人につき 1 日1回、1月につき4回に限る。
(3) 患者の緊急時とは、次のいずれかの状態の患者に対して、当該介護療養型老健施設の医師が、医師による直接の処置等が必要と判断し、かつ、やむを得ない理由で対応できない場合のことをいう。
ア 意識障害又は昏睡
イ 急性呼吸不全又は慢性呼吸不全の急性増悪
ウ 急性心不全(心筋梗塞を含む。)
エ ショック
オ 重篤な代謝障害(肝不全、腎不全、重症糖尿病等)
カ その他薬物中毒等で重篤なもの
(4) 併設保険医療機関の保険医が往診を行った場合には、往診を行った患者の状態、当該介護療養型老健施設の医師の氏名及び往診を行った日時について診療録に記載するとともに、診療報酬明細書の摘要欄に次の事項を記載すること。
ア 併設保険医療機関の保険医が往診を行った月に介護保険の緊急時施設療養費を算定した場合はその日時
イ 対象患者が当該介護療養型老健施設の入所者である旨の記載
2 施設入所者自己腹膜灌流薬剤料
(1) 施設入所者自己腹膜灌流薬剤料は、施設入所者が、自己連続携行式腹膜灌流を行っている場合に、その薬剤の費用を算定するものであること。
(2) 「C102」在宅自己腹膜灌流指導管理料の算定はできないものであること。
3 施設入所者材料料
(1) 施設入所者材料料は、第2章第2部第2節第1款の在宅療養指導管理料(以下単に「在宅療養指導管理料」という。)において算定することができるとされている特定保険医療材料及び同節第2款の各区分に規定する加算の費用を算定するものであること。
(2) 在宅療養指導管理料の各区分に規定する指導管理料は算定できないものであること。 (3) 施設入所者材料料の算定方法は、在宅療養指導管理料の算定方法の例によるものであること。
4 その他の診療料
(1) 施設入所者に対する診療料として併設保険医療機関が算定できるのは別紙のとおりであること。
(2) 「特掲診療料の施設基準等」第十六及び別表第十二に規定する検査等の取扱いによること。
(3) 算定できないものとされた診療料については、その診療に伴い使用した薬剤及び保険医 療材料の費用についても算定できないものであること(ただし、「特掲診療料の施設基準等」第十六第二号に掲げる内服薬及び外用薬並びに同第三号に掲げる注射薬の費用は別に算定できる。)。また、算定できるものとされた診療料に伴い使用した薬剤及び保険医療材料の費用については、第1章及び第2章の例により算定できるものであること。
(令和6年版)