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第一 届出の通則

  1. 一 保険医療機関(健康保険法(大正十一年法律第七十号)第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関をいう。以下同じ。)は、第二から第十までに規定する施設基準に従い、適正に届出を行わなければならないこと。
  2. 二 保険医療機関は、届出を行った後に、当該届出に係る内容と異なる事情が生じた場合には、速やかに届出の内容の変更を行わなければならないこと。
  3. 三 届出の内容又は届出の変更の内容が第二から第十までに規定する施設基準に適合しない場合には、当該届出又は届出の変更は無効であること。
  4. 四 届出については、届出を行う保険医療機関の所在地を管轄する地方厚生局長又は地方厚生支局長(以下「地方厚生局長等」という。)に対して行うこと。ただし、当該所在地を管轄する地方厚生局又は地方厚生支局の分室がある場合には、当該分室を経由して行うこととする。

通知

第1 基本診療料の施設基準等

基本診療料の施設基準等については、「基本診療料の施設基準等の一部を改正する告示」による改正後の「基本診療料の施設基準等」(平成 20 年厚生労働省告示第 62 号)に定めるものの他、下記のとおりとし、下記の施設基準等を歯科診療について適用する場合にあっては、必要に応じて、当該基準等中「医師」とあるのは、「歯科医師」と読み替えて適用するものとすること。

1 初・再診料の施設基準等は別添1のとおりとすること。

2 入院基本料等の施設基準等は別添2のとおりとすること。

3 入院基本料等加算の施設基準等は別添3のとおりとすること。

4 特定入院料の施設基準等は別添4のとおりとすること。

5 短期滞在手術等基本料の施設基準等は別添5のとおりとすること。

6 基本診療料の施設基準等及び本通知において規定する診療科については、医療法施行令(昭和 23 年政令第 326 号)及び医療法施行規則(昭和 23 年厚生省令第 50 号)の規定に基づき、当該診療科名に他の事項を組み合わせて標榜する場合も含むものであること。

7 診療等に要する書面等は別添6のとおりであること。

なお、当該書面による様式として示しているものは、参考として示しているものであり、示している事項が全て記載されている様式であれば、別添6の様式と同じでなくても差し支えないものであること。

また、当該様式の作成や保存方法等に当たっては、医師事務作業の負担軽減等の観点から各保険医療機関において工夫されたい。

8 基本診療料の施設基準等における常勤配置とは、従事者が労働基準法(昭和 22 年法律第 49 号)

第 65条に規定する休業(以下「産前産後休業」という。)、育児休業、介護休業等育児又は家族

介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第 76 号。以下「育児・介護休業法」という。)第2条第1号に規定する育児休業(以下「育児休業」という。)、同条第2号に規定する介護休業(以下「介護休業」という。)又は育児・介護休業法第 23 条第2項に規定する育児休業

に関する制度に準ずる措置若しくは育児・介護休業法第 24 条第1項の規定により同項第2号に規定する育児休業に関する制度に準じて講ずる措置による休業(以下「育児休業に準ずる休業」という。)を取得中の期間において、当該施設基準等において求められる資質を有する複数の非常勤従事者の常勤換算後の人員数を原則として含めるものであること。

また、正職員として勤務する者について、育児・介護休業法第 23 条第1項若しくは第3項又は

第 24条の規定による措置が講じられ、当該労働者の所定労働時間が短縮された場合にあっては、

週 30 時間以上の勤務で常勤扱いとすること。

9 カンファレンス等をリアルタイムでの画像を介したコミュニケーション(以下「ビデオ通話」という。)が可能な機器を用いて実施する場合には、患者の個人情報を当該ビデオ通話の画面上で共有する際は、患者の同意を得ていること。また、保険医療機関の電子カルテなどを含む医療情報システムと共通のネットワーク上の端末においてカンファレンスを実施する場合には、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に対応していること。

平成 31 年4月1日から当分の間、以下のいずれかの要件に該当する者を公認心理師とみなす。

ア 平成 31 年3月 31 日時点で、臨床心理技術者として保険医療機関に従事していた者

イ 公認心理師に係る国家試験の受験資格を有する者

区分番号は、例えば「A000」初診料における「A000」を指す。なお、以下区分番号という記載は省略し、「A000」のみ記載する。

第2 届出に関する手続き

1 「基本診療料の施設基準等」に係る届出に際しては、特に規定のある場合を除き、当該保険医療機関単位で行うものであること。

2 「基本診療料の施設基準等」の各号に掲げる施設基準に係る届出を行おうとする保険医療機関の開設者は、当該保険医療機関の所在地の地方厚生(支)局長に対して、別添7の当該施設基準に係る届出書(届出書添付書類を含む。以下同じ。)を1通提出するものであること。なお、国立高度専門医療研究センター等の内部で権限の委任が行われているときは、病院の管理者が届出

書を提出しても差し支えない。また、当該保険医療機関は、提出した届出書の写しを適切に保管するものであること。

3 届出書の提出があった場合は、地方厚生(支)局は届出書を基に、「基本診療料の施設基準等」及び本通知の第1に規定する基準に適合するか否かについて要件の審査を行い、記載事項等を確 認した上で受理又は不受理を決定するものであること。また、補正が必要な場合は適宜補正を求めるものとする。なお、この要件審査に要する期間は原則として2週間以内を標準とし、遅くとも概ね1か月以内(提出者の補正に要する期間を除く。)とするものであること。

4 届出に当たっては、当該届出に係る基準について、特に規定する場合を除き、届出前1か月の実績を有していること。ただし、次に掲げる入院料に係る実績については、それぞれ以下に定めるところによること。なお、特に規定するものの他、単なる名称変更、移転等で実体的に開設者及び従事者に変更がないと考えられるものについては実績を要しない。

特定集中治療室管理料の施設基準のうち1の(12)及び3の(5)については届出前3か月、精神科急性期治療病棟入院料、精神科救急急性期医療入院料、精神科救急・合併症入院料及び精神科地域包括ケア病棟入院料の施設基準については届出前4か月、回復期リハビリテーション病棟入院料1、回復期リハビリテーション病棟入院料2、回復期リハビリテーション病棟入院料3、回復期リハビリテーション病棟入院料4及び回復期リハビリテーション入院医療管理料の施設基準については届出前6か月、地域移行機能強化病棟入院料の施設基準については届出前1年間の実績を有していること。

5 基本診療料の施設基準等に係る届出を行う保険医療機関が、次のいずれかに該当する場合にあっては当該届出の受理は行わないものであること。

(1) 当該届出を行う前6か月間において当該届出に係る事項に関し、不正又は不当な届出(法令の規定に基づくものに限る。)を行ったことがある保険医療機関である場合。

(2) 当該届出を行う前6か月間において療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等(平成 18 年厚生労働省告示第 107 号)に違反したことがある保険医療機関である場合。

(3) 当該届出を行う前6か月間において、健康保険法(大正 11 年法律第 70 号)第 78 条第1項

(同項を準用する場合を含む。)及び高齢者の医療の確保に関する法律(昭和 57 年法律第 8

0号。以下「高齢者医療確保法」という。)第 72 条第1項の規定に基づく検査等の結果、診療内容又は診療報酬の請求に関し、不正又は不当な行為が認められた保険医療機関である場合。なお、「診療内容又は診療報酬の請求に関し、不正又は不当な行為が認められた場合」とは、「保険医療機関及び保険医等の指導及び監査について」(平成 12 年5月 31 日保発第

105号厚生省保険局長通知)に規定する監査要綱に基づき、戒告若しくは注意又はその他の処分を受けた場合をいうものとする。

(4) 地方厚生(支)局長に対して当該届出を行う時点において、厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準並びに入院基本料の算定方法(平成 18 年厚生労働省告示

第 104号)に該当している保険医療機関である場合。

6 届出の要件を満たしている場合は届出を受理し、次の受理番号を決定し、提出者に対して受理番号を付して通知するとともに、審査支払機関に対して受理番号を付して通知するものであること。なお、入院基本料等区分があるものについては、区分も付して通知すること。

情報通信機器を用いた診療に係る基準 (情報通信)第 号

機能強化加算 (機能強化)第 号

外来感染対策向上加算 (外来感染)第 号

連携強化加算 (連携強化)第 号

サーベイランス強化加算 (サ強化)第 号

抗菌薬適正使用体制加算 (抗薬適)第 号

医療DX推進体制整備加算 (医療DX)第 号

看護師等遠隔診療補助加算 (看遠診)第 号

時間外対応加算1 (時間外1)第 号

時間外対応加算2 (時間外2)第 号

時間外対応加算3 (時間外3)第 号

時間外対応加算4 (時間外4)第 号

地域包括診療加算 (地包加)第 号

初診料(歯科)の注1に掲げる基準 (歯初診)第 号

地域歯科診療支援病院歯科初診料 (病初診)第 号

歯科外来診療医療安全対策加算1 (外安全1)第 号

歯科外来診療医療安全対策加算2 (外安全2)第 号

歯科外来診療感染対策加算1 (外感染1)第 号

歯科外来診療感染対策加算2 (外感染2)第 号

歯科外来診療感染対策加算3 (外感染3)第 号

歯科外来診療感染対策加算4 (外感染4)第 号

歯科診療特別対応連携加算 (歯特連)第 号

初診料(歯科)の注 16 及び再診料(歯科)の注 12 に掲げる基準 (歯情報通信)第 号

一般病棟入院基本料 (一般入院)第 号

療養病棟入院基本料 (療養入院)第 号

結核病棟入院基本料 (結核入院)第 号

精神病棟入院基本料 (精神入院)第 号

特定機能病院入院基本料 (特定入院)第 号

専門病院入院基本料 (専門入院)第 号

障害者施設等入院基本料 (障害入院)第 号

有床診療所入院基本料 (診入院)第 号

有床診療所入院基本料在宅復帰機能強化加算 (診入帰)第 号

有床診療所療養病床入院基本料 (診療養入院)第 号

有床診療所療養病床入院基本料在宅復帰機能強化加算 (診療養入帰)第 号

総合入院体制加算1 (総合1)第 号

総合入院体制加算2 (総合2)第 号

総合入院体制加算3 (総合3)第 号

急性期充実体制加算1 (急充実1)第 号

急性期充実体制加算2 (急充実2)第 号

救急医療管理加算 (救急医療)第 号

超急性期脳卒中加算 (超急性期)第 号

診療録管理体制加算1 (診療録1)第 号

診療録管理体制加算2 (診療録2)第 号

診療録管理体制加算3 (診療録3)第 号

医師事務作業補助体制加算1 (事補1)第 号

医師事務作業補助体制加算2 (事補2)第 号

急性期看護補助体制加算 (急性看補)第 号

看護職員夜間配置加算 (看夜配)第 号

特殊疾患入院施設管理加算 (特施)第 号

看護配置加算 (看配)第 号

看護補助加算 (看補)第 号

療養環境加算 (療)第 号

重症者等療養環境特別加算 (重)第 号

療養病棟療養環境加算1 (療養1)第 号

療養病棟療養環境加算2 (療養2)第 号

療養病棟療養環境改善加算1 (療養改1)第 号

療養病棟療養環境改善加算2 (療養改2)第 号

診療所療養病床療養環境加算 (診療養)第 号

診療所療養病床療養環境改善加算 (診療養改)第 号

無菌治療室管理加算1 (無菌1)第 号

無菌治療室管理加算2 (無菌2)第 号

放射線治療病室管理加算(治療用放射性同位元素による場合) (放射治療)第 号

放射線治療病室管理加算(密封小線源による場合) (放射密封)第 号

緩和ケア診療加算 (緩診)第 号

有床診療所緩和ケア診療加算 (診緩診)第 号

小児緩和ケア診療加算 (小緩診)第 号

精神科応急入院施設管理加算 (精応)第 号

精神病棟入院時医学管理加算 (精入学)第 号

精神科地域移行実施加算 (精移行)第 号

精神科身体合併症管理加算 (精合併加算)第 号

精神科リエゾンチーム加算 (精リエ)第 号

依存症入院医療管理加算 (依存管理)第 号

摂食障害入院医療管理加算 (摂食障害)第 号

リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算 (リハ栄腔)第 号

栄養サポートチーム加算 (栄養チ)第 号

医療安全対策加算1 (医療安全1)第 号

医療安全対策加算2 (医療安全2)第 号

感染対策向上加算1 (感染対策1)第 号

感染対策向上加算2 (感染対策2)第 号

感染対策向上加算3 (感染対策3)第 号

患者サポート体制充実加算 (患サポ)第 号

重症患者初期支援充実加算 (重症初期)第 号

報告書管理体制加算 (報告管理)第 号

褥瘡ハイリスク患者ケア加算 (褥瘡ケア)第 号

ハイリスク妊娠管理加算 (ハイ妊娠)第 号

ハイリスク分娩管理加算 (ハイ分娩)第 号

地域連携分娩管理加算 (地域分娩)第 号

精神科救急搬送患者地域連携紹介加算 (精救急紹介)第 号

精神科救急搬送患者地域連携受入加算 (精救急受入)第 号

呼吸ケアチーム加算 (呼吸チ)第 号

術後疼痛管理チーム加算 (術後疼痛)第 号

後発医薬品使用体制加算1 (後発使1)第 号

後発医薬品使用体制加算2 (後発使2)第 号

後発医薬品使用体制加算3 (後発使3)第 号

バイオ後続品使用体制加算 (バ後使)第 号

病棟薬剤業務実施加算1 (病棟薬1)第 号

病棟薬剤業務実施加算2 (病棟薬2)第 号

データ提出加算 (データ提)第 号

入退院支援加算 (入退支)第 号

精神科入退院支援加算 (精入退支)第 号

医療的ケア児(者)入院前支援加算 (医ケア支)第 号

認知症ケア加算 (認ケア)第 号

せん妄ハイリスク患者ケア加算 (せん妄ケア)第 号

精神疾患診療体制加算 (精疾診)第 号

精神科急性期医師配置加算 (精急医配)第 号

排尿自立支援加算 (排自支)第 号

地域医療体制確保加算 (地医確保)第 号

協力対象施設入所者入院加算 (協力施設)第 号

地域歯科診療支援病院入院加算 (地歯入院)第 号

救命救急入院料1 (救1)第 号

救命救急入院料2 (救2)第 号

救命救急入院料3 (救3)第 号

救命救急入院料4 (救4)第 号

特定集中治療室管理料1 (集1)第 号

特定集中治療室管理料2 (集2)第 号

特定集中治療室管理料3 (集3)第 号

特定集中治療室管理料4 (集4)第 号

特定集中治療室管理料5 (集5)第 号

特定集中治療室管理料6 (集6)第 号

ハイケアユニット入院医療管理料1 (ハイケア1)第 号

ハイケアユニット入院医療管理料2 (ハイケア2)第 号

脳卒中ケアユニット入院医療管理料 (脳卒中ケア)第 号

小児特定集中治療室管理料 (小集)第 号

新生児特定集中治療室管理料1 (新1)第 号

新生児特定集中治療室管理料2 (新2)第 号

新生児特定集中治療室重症児対応体制強化管理料 (新重)第 号

総合周産期特定集中治療室管理料 (周)第 号

新生児治療回復室入院医療管理料 (新回復)第 号

一類感染症患者入院医療管理料 (一類)第 号

特殊疾患入院医療管理料 (特入)第 号

小児入院医療管理料1 (小入1)第 号

小児入院医療管理料2 (小入2)第 号

小児入院医療管理料3 (小入3)第 号

小児入院医療管理料4 (小入4)第 号

小児入院医療管理料5 (小入5)第 号

地域包括医療病棟入院料 (地包医)第 号

回復期リハビリテーション病棟入院料1 (回1)第 号

回復期リハビリテーション病棟入院料2 (回2)第 号

回復期リハビリテーション病棟入院料3 (回3)第 号

回復期リハビリテーション病棟入院料4 (回4)第 号

回復期リハビリテーション病棟入院料5 (回5)第 号

回復期リハビリテーション入院医療管理料 (回管)第 号

地域包括ケア病棟入院料1及び地域包括ケア入院医療管理料1 (地包ケア1)第 号

地域包括ケア病棟入院料2及び地域包括ケア入院医療管理料2 (地包ケア2)第 号

地域包括ケア病棟入院料3及び地域包括ケア入院医療管理料3 (地包ケア3)第 号

地域包括ケア病棟入院料4及び地域包括ケア入院医療管理料4 (地包ケア4)第 号

特殊疾患病棟入院料1 (特疾1)第 号

特殊疾患病棟入院料2 (特疾2)第 号

緩和ケア病棟入院料1 (緩1)第 号

緩和ケア病棟入院料2 (緩2)第 号

精神科救急急性期医療入院料 (精救)第 号

精神科急性期治療病棟入院料1 (精急1)第 号

精神科急性期治療病棟入院料2 (精急2)第 号

精神科救急・合併症入院料 (精合併)第 号

児童・思春期精神科入院医療管理料 (児春入)第 号

精神療養病棟入院料 (精療)第 号

認知症治療病棟入院料1 (認治1)第 号

認知症治療病棟入院料2 (認治2)第 号

精神科地域包括ケア病棟入院料 (精地ケ)第 号

特定一般病棟入院料1 (特般1)第 号

特定一般病棟入院料2 (特般2)第 号

地域移行機能強化病棟入院料 (移機強)第 号

特定機能病院リハビリテーション病棟入院料 (特定リハ)第 号

短期滞在手術等基本料1 (短手1)第 号

7 各月の末日までに要件審査を終え、届出を受理した場合は、翌月の1日から当該届出に係る診療報酬を算定する。また、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理した場合には当該月の1日から算定する。なお、令和6年6月1日からの算定に係る届出については、令和6年5月 2日以降に届出書の提出を行うことができる。

8 届出の不受理の決定を行った場合は、速やかにその旨を提出者に対して通知するものであること。

第3 届出受理後の措置等

1 届出を受理した後において、届出の内容と異なった事情が生じ、当該施設基準を満たさなくな った場合又は当該施設基準の届出区分が変更となった場合には、保険医療機関の開設者は遅滞なく変更の届出等を行うものであること。また、病床数に著しい増減があった場合にはその都度届出を行うものであること。なお、病床数の著しい増減とは、病棟数の変更や、病棟の種別ごとの病床数に対して1割以上の病床数の増減があった場合等のことであるが、これに該当しない病床数の変更の場合であっても、病床数の増減により届出の基準を満たさなくなった場合には、当然、変更の届出は必要である。

ただし、次に掲げる事項についての一時的な変動についてはこの限りではない。

(1) 平均在院日数及び月平均夜勤時間数については、暦月で3か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動

(2) 医師と患者の比率については、暦月で3か月を超えない期間の次に掲げる範囲の一時的な変動

ア 医療法(昭和 23 年法律第 205 号)に定める標準数を満たしていることが届出に係る診療料の算定要件とされている場合

当該保険医療機関における医師の配置数が、医療法に定める標準数から1を減じた数以上である範囲

イ 「基本診療料の施設基準等」第五の二の(1)のイの②の4、四の(1)のイの④及び六の (2)のイの⑤の場合

常勤の医師の員数が、当該病棟の入院患者数に 100 分の 10 を乗じて得た数から1を減じた数以上

(3) 1日当たり勤務する看護師及び准看護師又は看護補助者(以下「看護要員」という。)の 数、看護要員の数と入院患者の比率並びに看護師及び准看護師(以下「看護職員」という。)の数に対する看護師の比率については、暦月で1か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動。

(4) 医療法上の許可病床数(感染症病床を除く。)が 100 床未満の病院及び特別入院基本料

(月平均夜勤時間超過減算により算定する場合を除く。)を算定する保険医療機関にあって は、1日当たり勤務する看護要員の数、看護要員の数と入院患者の比率並びに看護職員の数に対する看護師の比率については、暦月で3か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動。

(5) 算定要件(一般病棟用の重症度、医療・看護必要度Ⅰ又はⅡ(以下「重症度、医療・看護

必要度Ⅰ又はⅡ」という。)の評価方法を用いる要件を除き、特定集中治療室管理料の施設基準のうち1の(12)及び3の(5)の要件を含む。)中の該当患者の割合については、暦月で 3か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動。

(6) 算定要件中の紹介割合及び逆紹介割合については、暦月で3か月間の一時的な変動。

2 1による変更の届出は、1のただし書の場合を除き、届出の内容と異なった事情が生じた日の 属する月の翌月に速やかに行うこと。その場合においては、変更の届出を行った日の属する月の翌月(変更の届出について、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理された場合には当該月の1日)から変更後の入院基本料等を算定すること。ただし、面積要件や常勤職員の配置要件のみの変更の場合など月単位で算出する数値を用いた要件を含まない施設基準に係る場合には、当該施設基準を満たさなくなった日の属する月に速やかに変更の届出を行い、当該変更の届出を行った日の属する月の翌月から変更後の入院基本料等を算定すること。

3 届出を受理した保険医療機関については、適時調査を行い(原則として年1回、受理後6か月以内を目途)、届出の内容と異なる事情等がある場合には、届出の受理の変更を行うなど運用の適正を期するものであること。

4 「基本診療料の施設基準等」に適合しないことが判明した場合は、所要の指導の上、変更の届 出を行わせるものであること。その上で、なお改善がみられない場合は、当該届出は無効となるものであるが、その際には当該保険医療機関の開設者に弁明を行う機会を与えるものとすること。

5 届出を行った保険医療機関は、毎年8月1日現在で施設基準の適合性を確認し、その結果について報告を行うものであること。

6 地方厚生(支)局においては、届出を受理した後、当該届出事項に関する情報を都道府県に提供し、相互に協力するよう努めるものとすること。

7 届出事項については、被保険者等の便宜に供するため、地方厚生(支)局において閲覧(ホームページへの掲載等を含む。)に供するとともに、当該届出事項を適宜とりまとめて、保険者等に提供するよう努めるものであること。また、保険医療機関においても、保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和 32 年厚生省令第 15 号)及び高齢者の医療の確保に関する法律の規定によ

る療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準(昭和 58 年厚生省告示第 14 号)の規定に基づき、院内の見やすい場所に届出内容の掲示を行うよう指導をするものであること。

(掲示例)

(1) 入院患者数 42 人の一般病棟で、一般病棟入院基本料の急性期一般入院料6を算定している病院の例

「当病棟では、1日に 13 人以上の看護職員(看護師及び准看護師)が勤務しています。なお、時間帯毎の配置は次のとおりです。」

朝9時から夕方 17 時まで、看護職員1人当たりの受け持ち数は6人以内です。

夕方 17 時から深夜1時まで、看護職員1人当たりの受け持ち数は 14 人以内です。

深夜1時から朝9時まで、看護職員1人当たりの受け持ち数は 14 人以内です。

(2) 有床診療所入院基本料1を算定している診療所の例

「当診療所には、看護職員が7人以上勤務しています。」

第4 経過措置等

1 第2及び第3の規定にかかわらず、令和6年5月 31 日現在において現に入院基本料等を算定し

ている保険医療機関において、引き続き当該入院基本料等を算定する場合(名称のみが改正されたものを算定する場合を含む。)には、新たな届出を要しない。ただし、令和6年6月以降の実績により、届出を行っている入院基本料等の施設基準等の内容と異なる事情等が生じた場合は、変更の届出を行うこと。また、令和6年度診療報酬改定において、新設された又は施設基準が創設された入院基本料等(表1)及び施設基準が改正された入院基本料等のうち届出が必要なもの

(表2)については、令和6年6月1日以降の算定に当たり届出を行う必要があること。なお、表2における経過措置期間については、令和6年3月 31 日時点で改正前の当該入院基本料等の届出を行っている保険医療機関についてのみ適用される。

表1 新設された又は施設基準が創設された入院基本料等

初診料の注 14 及び再診料の注 18 に規定する抗菌薬適正使用体制加算

初診料(医科)の注 16 及び初診料(歯科)の注 15 に規定する医療DX推進体制整備加算

再診料の注 10 に規定する時間外対応加算2

再診料の注 20 及び外来診療料の注 11 に規定する看護師等遠隔診療補助加算歯科外来診療感染対策加算2

歯科外来診療感染対策加算4

初診料(歯科)の注 16 及び再診料(歯科)の注 12 に掲げる基準

療養病棟入院基本料の注 11 に規定する経腸栄養管理加算

療養病棟入院基本料の注 13 に規定する看護補助体制充実加算1及び2

障害者施設等入院基本料の注 10 に規定する看護補助体制充実加算1及び2急性期充実体制加算1及び2

急性期充実体制加算の注2に規定する小児・周産期・精神科充実体制加 算診療録管理体制加算1

急性期看護補助体制加算の注4に規定する看護補助体制充実加算1看護補助加算の注4に規定する看護補助体制充実加算1

小児緩和ケア診療加算

リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算

感染対策向上加算の注5に規定する抗菌薬適正使用体制加算バイオ後続品使用体制加算

病棟薬剤業務実施加算の注2に規定する薬剤業務向上加算精神科入退院支援加算

医療的ケア児(者)入院前支援加算

医療的ケア児(者)入院前支援加算の注2に規定する情報通信機器を用いた入院前支援協力対象施設入所者入院加算

特定集中治療室管理料5及び6

特定集中治療室管理料の注7に規定する特定集中治療室遠隔支援加算新生児特定集中治療室重症児対応体制強化管理料

地域包括医療病棟入院料

地域包括医療病棟入院料の注3に規定する夜間看護体制特定日減算

地域包括医療病棟入院料の注5に規定する看護補助体制加算(25 対1看護補助体制加算(看護補助者5割以上)、25 対1看護補助体制加算(看護補助者5割未満)、50 対1看護補助体制加

算及び 75 対1看護補助体制加算)

地域包括医療病棟入院料の注6に規定する夜間看護補助体制加算(夜間 30 対1看護補助体制加

算、夜間 50 対1看護補助体制加算及び夜間 100 対1看護補助体制加算)地域包括医療病棟入院料の注7に規定する夜間看護体制加算

地域包括医療病棟入院料の注8に規定する看護補助体制充実加算1、2及び3

地域包括医療病棟入院料の注9に規定する看護職員夜間配置加算(看護職員夜間 12 対1配置加

算1、看護職員夜間 12 対1配置加算2、看護職員夜間 16 対1配置加算1及び看護職員夜間 16対1配置加算2)

地域包括医療病棟入院料の注 10 に規定するリハビリテーション・栄養・口腔連携 加算小児入院医療管理料の注2に規定する加算(保育士2名以上の場合)

小児入院医療管理料の注4に規定する重症児受入体制加算2小児入院医療管理料の注9に規定する看護補助加算

小児入院医療管理料の注 10 に規定する看護補助体制充実加算回復期リハビリテーション入院医療管理料

地域包括ケア病棟入院料の注5に規定する看護補助体制充実加算1及び2

児童・思春期精神科入院医療管理料の注3に規定する精神科養育支援体制加算精神科地域包括ケア病棟入院料

2 施設基準が改正された入院基本料等

外来感染対策向上加算(令和7年1月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)地域包括診療加算(令和6年 10 月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

歯科外来診療医療安全対策加算1(令和6年3月 31 日時点で「診療報酬の算定方法の一部を改正する告示」による改正前の診療報酬の算定方法(以下「旧算定方法」という。)別表第二

「A000」に掲げる初診料の注9に規定する歯科外来診療環境体制加算1に係る届出を行っている保険医療機関において、令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

歯科外来診療医療安全対策加算2(令和6年3月 31 日時点で旧算定方法別表第二「A000」に掲げる初診料の注9に規定する歯科外来診療環境体制加算2に係る届出を行っている保険医療機関において、令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

歯科外来診療感染対策加算1(令和6年3月 31 日時点で旧算定方法別表第二「A000」に掲げる初診料の注9に規定する歯科外来診療環境体制加算1に係る届出を行っている保険医療機関において、令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

歯科外来診療感染対策加算3(令和6年3月 31 日時点で旧算定方法別表第二「A000」に掲げる初診料の注9に規定する歯科外来診療環境体制加算2に係る届出を行っている保険医療機関において、令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

一般病棟入院基本料(急性期一般入院料6、地域一般入院基本料及び特別入院基本料を除く。)

(令和6年 10 月 1 日以降に引き続き算定する場合に限る。)

結核病棟入院基本料(7対1入院基本料に限る。)(令和6年 10 月 1 日以降に引き続き算定する場合に限る。)

特定機能病院入院基本料(一般病棟に限る。)(7対1入院基本料に限る。)(令和6年 10 月

1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

特定機能病院入院基本料の注5に掲げる看護必要度加算(令和6年 10 月 1 日以降に引き続き算

定する場合に限る。)

専門病院入院基本料(7対1入院基本料に限る。)(令和6年 10 月 1 日以降に引き続き算定する場合に限る。)

専門病院入院基本料の注3に掲げる看護必要度加算(令和6年 10 月 1 日以降に引き続き算定する場合に限る。)

精神病棟入院基本料(10 対1入院基本料及び 13 対1入院基本料に限る。)(令和8年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

有床診療所療養病床入院基本料(令和6年 10 月 1 日以降に引き続き算定する場合に限る。)

総合入院体制加算1、2及び3(令和6年 10 月 1 日以降に引き続き算定する場合に限る。)

急性期充実体制加算1及び2(令和7年6月 1 日以降に引き続き算定する場合に限る。)

急性期充実体制加算1及び2(許可病床数が 300 床未満の保険医療機関に限る。)(令和8年 6月 1 日以降 に引き続き算定する場合に限る。)

急性期充実体制加算1(令和8年6月 1 日以降に引き続き算定する場合に限る。)超急性期脳卒中加算(令和7年6月 1 日以降 に引き続き算定する場合に限る。)

急性期看護補助体制加算(急性期一般入院料6又は 10 対1入院基本料に限る。)(令和6年 1

0月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

看護職員夜間配置加算(急性期一般入院料6又は 10 対1入院基本料に限る。)(令和6年 10月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

看護補助加算1(地域一般入院料1若しくは地域一般入院料2又は13 対1入院基本料に係る届 出を行っている保険医療機関に限る。)(令和6年 10 月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

感染対策向上加算(令和7年1月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)入退院支援加算1(令和6年 10 月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)救命救急入院料1(令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)救命救急入院料2(令和6年 10 月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)救命救急入院料3(令和7年6月1日以降 に引き続き算定する場合に限る。)救命救急入院料4(令和6年 10 月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

特定集中治療室管理料1、2、3及び4(令和6年 10 月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

ハイケアユニット入院医療管理料1及び2(令和6年 10 月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

脳卒中ケアユニット入院医療管理料(令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)小児特定集中治療室管理料(令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

新生児特定集中治療室管理料(令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

総合周産期特定集中治療室管理料(令和7年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)回復期リハビリテーション病棟入院料1(令和6年 10 月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

回復期リハビリテーション病棟入院料2(令和7年6月1日以降 に引き続き算定する場合に限る。)

回復期リハビリテーション病棟入院料3(令和6年 10 月1日以降 に引き続き算定する場合に限る。)

地域包括ケア病棟入院料(令和6年 10 月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

地域包括ケア入院医療管理料(令和6年 10 月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)精神科急性期治療病棟入院料(令和8年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

児童・思春期精神科入院医療管理料(令和8年6月1日以降に引き続き算定する場合に限る。)特定一般病棟入院料(地域包括ケア1、地域包括ケア2及び地域包括ケア3)(令和6年 10 月 1日以降に引き続き算定する場合に限る。)

3 施設基準が改正された入院基本料等(届出を必要としないもの)情報通信機器を用いた診療

時間外対応加算1、3及び4

特定妥結率初診料、特定妥結率再診料及び特定妥結率外来診療料初診料(歯科)の注1に掲げる基準

地域歯科診療支援病院歯科初診料

入院基本料又は特定入院料(療養病棟入院基本料、有床診療所在宅患者支援病床初期加算、地域包括ケア病棟入院料特定一般入院料の注7の届出を行っている保険医療機関を除く。)

障害者施設等入院基本料

障害者施設等入院基本料の注 11 に規定する夜間看護体制加算有床診療所在宅患者支援病床初期加算

介護障害連携加算1及び2救急医療管理加算

医師事務作業補助体制加算

急性期看護補助体制加算の注3に規定する夜間看護体制加算特殊疾患入院施設管理加算

看護補助加算の注3に規定する夜間看護体制加算緩和ケア診療加算

がん拠点病院加算

後発医薬品使用体制加算入退院支援加算3

地域医療体制確保加算

新生児治療回復室入院医療管理料特殊疾患入院医療管理料

小児入院医療管理料

回復期リハビリテーション病棟入院料4回復期リハビリテーション病棟入院料5特殊疾患病棟入院料

特定一般病棟入院料の注5に規定する一般病棟看護必要度評価加算地域移行機能強化病棟入院料

4 施設基準等の名称が変更されたが、令和6年3月 31 日において現に当該点数を算定していた保険医療機関であれば新たに届出が必要でないもの

診療録管理体制加算1 → 診療録管理体制加算2

診療録管理体制加算2 → 診療録管理体制加算3

療養病棟入院基本料の注 12 に規定する 看護補助体制充実加算 → 療養病棟入院基本料の注 13 に規定す る看護補助体制充実加算3

障害者施設等入院基本料の注9に規定す る看護補助体制充実加算 → 障害者施設等入院基本料の注 10 に規 定する看護補助体制充実加算3

急性期看護補助体制加算の注4に規定す る看護補助体制充実加算 → 急性期看護補助体制加算の注4に規定 する看護補助体制充実加算2

看護補助加算の注4に規定する看護補助 体制充実加算 → 看護補助加算の注4に規定する看護補 助体制充実加算2

地域包括ケア病棟入院料の注4に規定す る看護補助体制充実加算 → 地域包括ケア病棟入院料の注5に規定 する看護補助体制充実加算3

(令和6年版)
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