症候性てんかん :トップ    
監修: 永山正雄 国際医療福祉大学大学院医学研究科 神経内科学
井上有史 静岡てんかん・神経医療センター

概要

疾患のポイント:
  1. 症候性てんかんとは、脳の形成異常や獲得性脳病変などの脳器質病変のある(あるいは想定される)てんかんで、特発性てんかんに対するものである。鑑別が重要である。
  1. 急性の脳侵襲で生じる急性症候性発作は、慢性の病態である症候性てんかんとは区別される。
  1. 詳細な発作症状、脳波所見、画像所見が診断に特に重要である。
  1. 成人の症候性てんかんでは部分てんかんが多いが、小児期には West症候群(ウェスト症候群、点頭てんかん)や Lennox-Gastaut 症候群(レノックス・ガストー症候群)などの全般てんかんもある。
  1. 原則として、誘因なく2回以上てんかん発作が反復する場合に治療を開始する。
  1. 薬物治療に抵抗性の場合は、非薬物治療(てんかん外科治療を含む)を考慮する。
 
診断: >詳細情報 
  1. 発作の自覚症状、客観症状に基づいて発作型を診断する。
  1. 脳波は必須の検査で、睡眠時の記録で異常波を検出しやすい。MRI(なければ CT)も必ず行う。
  1. 病歴、発作型、脳波(睡眠を含む)、MRI(CT)、一般的な血液・生化学検査の所見を参考にてんかんを診断する。
  1. 診断と治療の手順:アルゴリズム
  1. 1回の非誘発発作で診断がつかない場合は、6カ月間の経過をみる。この期間は運転を控えるよう指導する。
 
治療: >詳細情報 
  1. 急性症候性発作の治療:急性期治療のあとは、再発がない限り、予防的な慢性治療は行わない。
  1. てんかん治療の原則:誘因なく2回以上発作が反復する場合に治療を開始する。ただし、1回の発作でも、再発が強く想定されるとき(脳波で突発性異常や画像で局在性異常を認める)やてんかん症候群の診断がつくときは例外である。また、高齢者でも再発率が高い。治療は、誘因等の除去により発作が抑制される場合以外は、薬物治療よりはじめる。
  1. てんかんの薬物治療
  1. 発作が誘因なく反復する(あるいは反復の蓋然性が高い)場合に、単剤による抗てんかん薬治療を開始する。 エビデンス 
  2. <…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

急性症候性発作初診時検査例
  1. 急性の脳侵襲で生じる急性症候性発作は、慢性の病態である症候性てんかんとは区別される。 エビデンス 
  1. 急性症候性発作であれば、基礎疾患の究明と治療を行う。
  1. 一般的な血液・尿検査、心電図、脳画像検査は必須である。
  1. さらなる精査は脳神経の各科に依頼する。
○ 初診時には、基礎疾患の究明のため、下記の検査を考慮する。

追加情報ページへのリンク

 

リファレンス

img  1:  A definition and classification of status epilepticus--Report of the ILAE Task Force on Classification of Status Epilepticus.
 
PMID 26336950  Epilepsia. 2015 Oct;56(10):1515-23. doi: 10.1111/epi.13・・・
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

診断と治療の手順
てんかんの原因
著者校正済:2018/02/28
現在監修レビュー中


  • 神経 の他のコンテンツを見る
詳細ナビ