重症筋無力症

著者: 鈴木重明 慶應義塾大学

監修: 高橋裕秀 昭和大学藤が丘病院 脳神経内科

著者校正/監修レビュー済:2019/07/09
参考ガイドライン:
重症筋無力症治療ガイドライン2014

概要・推奨  

  1. 抗コリンエステラーゼ阻害薬は、コリン作動性クリーゼの原因となることもあり、通常ピリドスチグミン(メスチノン)60 mgから開始し、症状をみながら180~240 mg/日までにとどめておく(推奨度1)
  1. 全身型非胸腺腫MGに対する胸腺摘除術の有効性が証明された。これまでの研究成果から若年者、抗AChR抗体高値、過形成が疑われる症例が有効である(推奨度3)
  1. 胸腺腫関連MGは、MG全体の15~25%を占めている。球症状やクリーゼの頻度が高く、非胸腺腫MGに比べて重症である。またMG以外にもさまざまな自己免疫疾患を合併する可能性があり、病期の進行にかかわらず可能な限り早期に胸腺腫を摘出することが推奨されている(推奨度1)
  1. MGに対してPSLの有効性については他治療との併用で評価されており、有効性は63~100%ときわめて高い報告が多く、有効であることは間違いない(推奨度2)
  1. PSLの量は中等量までPSL 0.5 mg/kg/日に納めることが望ましい(推奨度2)
  1. 急性増悪期以外では、胸腺摘除術前にステロイドパルス療法を行うことで、スムーズな抜管や術後の増悪予防の有効性が示唆される。また眼筋型MGに対しての有効性も報告されている(推奨度2)
  1. PSL多量療法の副作用を回避する目的で、早期からPSLの併用療法として免疫抑制薬が使用されることが多くなっている(推奨度2)
  1. FK506とCyAの使い分けに関して、現在、効果の優劣を比較することはできない。副作用の観点で、耐糖能異常がある場合にはCyAを、高血圧、腎障害がある場合にはFK506を選択するのが妥当である(推奨度2)
  1. 抗AChR抗体陰性の場合には免疫吸着療法は無効である可能性があり、単純血漿交換を施行することが推奨される(推奨度2)
  1. MG急性増悪期に、血液浄化療法とIVIgの有効性を検討した研究では一定の見解はないものの、ほぼ同様の効果が期待できる(推奨度1)
  1. 眼筋型に対す…
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
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改訂のポイント:
  1. 定期レビューを行い抗補体療法について加筆した


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