重症筋無力症 :トップ    
監修: 高橋裕秀 みどり野リハビリテーション病院
鈴木重明 慶應義塾大学

概要

疾患のポイント:
  1. 重症筋無力症(MG)とは、神経筋接合部のアセチルコリンレセプター(AChR)に対する自己抗体が原因となる臓器特異的な自己免疫疾患であり、眼瞼下垂、複視、筋肉の易疲労性や脱力などの症状を示す。
  1. 20~40歳代女性に好発するが、基本的には小児から高齢者まで発症し、特に高齢発症の頻度が増加傾向にある( エビデンス )。近年、MGの治療法が確立し予後は著しく改善したが、ステロイドなどの免疫抑制薬の内服治療が必要であり、その副作用や長期間にわたるMGの管理が必要である。
  1. 眼瞼下垂、複視などの眼症状が認められる場合にはMGの可能性を考えやすい。
  1. 重症筋無力症は、指定難病であり、ある一定の重症度基準を満たした場合などでは申請し認定されると保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月施行])
  1.  難病法に基づく医療費助成制度 
 
診断:  >詳細情報 
  1. 診断は、重症筋無力症診断基準案に従う。
  1. 眼筋あるいは全身の筋力低下の日内変動と易疲労感がある場合にMGを疑う。
  1. 神経診察で眼筋あるいは四肢近位筋の筋力低下の有無を確認する。また、採血では抗AChR抗体を測定する。
  1. 抗AChR抗体陰性例でも、疾患を疑う場合は、頻度は低いものの抗MuSK抗体の測定を考慮する。
  1. 鑑別疾患表( 鑑別疾患 )にある器質的な疾患を除外することが必要である。
  1. 診断から治療法の選択まで:アルゴリズム

重症度・予後: >詳細情報 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断時の検査例
  1. 眼筋あるいは全身の筋力低下の日内変動と易疲労感がある場合にMGを疑う。
  1. 筋電図、抗AChR抗体測定、テンシロン試験、胸腺異常の有無、合併する自己免疫疾患(バセドウ病、橋本病、慢性関節リウマチ、赤芽球癆、尋常性白斑、脱毛など)を確認する。
  1. 甲状腺機能亢進症がある場合は、最初に甲状腺を治療する。必ず甲状腺ホルモンや抗核抗体のチェックを忘れないようにする
○ MGが疑われる場合には、必ず神経内科専門医に紹介する。紹介する際には可能であれば4)6)7)8)を事前に行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

診断から治療法の選択まで
QMGスコア
著者校正/監修レビュー済
2017/04/27


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