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ウエストナイルウイルス感染症(脳炎など)

著者: 上田晃弘 東海大学医学部付属病院 総合内科

監修: 具芳明 国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンター

著者校正/監修レビュー済:2016/06/30

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概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. ウエストナイルウイルス感染症とは、フラビウイルス科フラビウイルス属に属するウエストナイルウイルスによる感染症である。感染症法では4類感染症に属し、直ちに最寄りの保健所に届け出る必要がある。発熱、頭痛、筋肉痛、全身倦怠感、皮疹、けいれん、麻痺、意識障害などの症状を来す。
  1. 2016年5月時点で日本に存在しないとされるが、海外からの輸入例はある。また、日本にいるコガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)やヤマトヤブカ(Aedes japonicus)などが媒介し得るため、ウイルスの侵入により感染が拡大、定着する可能性がある。
  1. 潜伏期は、一般に2~14日といわれるが、免疫抑制者ではこれよりも長くなる可能性がある。
  1. 熱帯など通年で蚊に刺される地域では常に感染のリスクがあり、そうでない場合は夏季が問題になる(蚊に刺されない冬などではこの疾患は鑑別には挙がらない)。
  1. 診断においては、流行地への渡航歴が最も重要である。流行地はアフリカ、ユーラシア大陸、オーストラリア、北米(カナダ、米国)、中米など多彩である。
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 発熱、頭痛、筋肉痛、全身倦怠感、皮疹など、急性発症の非特異的「ウイルス感染」らしい徴候があり、上記渡航歴があれば本疾患を考える。 エビデンス 
  1. 確定診断はペア血清による。血清や脳脊髄液のウイルスRT-PCR、ウイルス分離はいずれも感度が低い。 エビデンス 
  1. 神経症状を伴う場合、CTやMRI、髄液検査を行うが、いずれも非特異的である。MRI正常例や髄液正常例もあるので、これらをもって除外してはならない。 

検査・処方例

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断確定のための検査例
  1. ウエストナイルウイルス感染確定のために血清学的、ウイルス学的検査を行う
  1. 血清、髄液などのペア血清、RT-PCR、ウイルス培養
  1. 保健所と連携して国立感染症研究所などに検体を送り、検査してもらう。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

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