脂漏性角化症 :トップ    
監修: 戸倉 新樹 浜松医科大学医学部附属病院 皮膚科
門野岳史 聖マリアンナ医科大学 皮膚科

概要

疾患のポイント:
  1. 脂漏性角化症とは、中年以降に発生し、加齢とともに増加する、きわめてありふれた上皮系の良性腫瘍である。数mm~2、3cm大程度までの茶褐色の軽度隆起として認められ、通常は無症状である。老人性疣贅と呼ばれることもあり、高齢者の露光部を中心に好発する。老人性色素斑を発生母地とする場合がある。
  1. 表皮基底細胞に類似した小型細胞の増殖を特徴とする。
 
診断: >詳細情報 
  1. 問診、視診、触診、およびダーモスコピーにより通常は容易に診断できる。
  1. 脂漏性角化症は通常境界が鮮明で色むらが少ない結節である。表面に面皰や稗粒腫様の構造(<図表>)がみられれば、まず間違いがないが、ダーモスコピーを用いることが診断の決め手になる。
  1. 基底細胞癌(<図表>)、悪性黒色腫(<図表>)、日光角化症、ボーエン病といった皮膚悪性腫瘍を除外することが重要であり、必要に応じて生検を行う。その他、色素性母斑(<図表>)などの良性の皮膚腫瘍の除外も必要である。診断を確定するために生検が必要になる場合もある。
  1. 急激に脂漏性角化症の数が増加する場合は、Leser-Trélat徴候を疑い、内臓悪性腫瘍の検索を行う。
  1. 脂漏性角化症:大腿に出現した黒褐色で表面乳頭腫状のタイプ
  1. 脂漏性角化症:顔面に出現した褐色調で面皰様開孔が目立つタイプ<図表>
  1. 脂漏性角化症:下腹部に出現した褐色調で角化が目立つタイプ<図表>
  1. 脂漏性角化症:胸部に出現した褐色調のタイプ…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

脂漏性角化症の診断方法例
  1. 問診、視診、触診、およびダーモスコピーにより病変部を評価する。
  1. いつからあるのか、大きさの変化はどうかなどを問診し、大きさ、色調、硬さ、浸潤などの評価を視診、触診、ダーモスコピーにて行う。
○ 茶褐色~黒色の皮膚腫瘍をみた場合は、下記の項目に着目し、脂漏性角化症かどうかの検討を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

脂漏性角化症:大腿に出現した黒褐色で表面乳頭腫状のタイプ
脂漏性角化症:顔面に出現した褐色調で面皰様開孔が目立つタイプ
脂漏性角化症:下腹部に出現した褐色調で角化が目立つタイプ
脂漏性角化症:胸部に出現した褐色調のタイプ
脂漏性角化症:腹部に出現した黒色調の強いタイプ
脂漏性角化症:鼠径部に多発する茶褐色結節
脂漏性角化症:下腹部にできた黒色結節
ケラトアカントーマ:顔面に生じたドーム状の結節
悪性黒色腫:背部に生じた黒色結節
色素性母斑:項部に生じた黒色結節
著者校正/監修レビュー済
2016/04/01


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