つつが虫病 :トップ    
監修: 山本舜悟 京都大学医学部附属病院 臨床研究教育・研修部
山藤栄一郎 亀田総合病院 総合内科

概要

疾患のポイント:
  1. つつが虫病とは、ツツガムシリケッチア(Orientia tsutsugamushi)の感染によって、発熱・発疹・痂皮(刺し口)などの症状を来す人獣共通感染症である。つつが虫(ダニ)によって媒介され感染を起こす。
  1. つつが虫病の診断のポイントは、鑑別に挙げることである。鑑別に挙がらないと、非特異的な症状や検査所見のため、診断は容易でなくなる。
  1. つつが虫病は感染症法により四類感染症全数把握対象疾患に定められている。診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届け出る必要がある。
  1. つつが虫病と日本紅斑熱患者都道府県別発生状況、2013~2015年:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. つつが虫(ダニ)好発時期・地域の居住歴や旅行歴など、病歴が重要である。
  1. つつが虫病と日本紅斑熱患者都道府県別発生状況、2013~2015年:<図表>
  1. 間接免疫蛍光抗体法(Indirect Immunofluorescent Assay、IFA)/間接免疫ペルオキシダーゼ法(Indirect Immuno-peroxidase test、IIP)を行う。ペア血清を各都道府県衛生研究所へ提出し、抗体価の上昇を認めることで診断となる(必ず2~4週間後に2回目の検査=ペアを提出すること。2回目を忘れることが多い。1回目はまだ抗体価上昇していないことがある)。 エビデンス 
  1. 抗体結果が出るまで時間がかかるため、並行して血管炎/別の重症細菌感染症の除外をする。
  1. つつが虫による刺口部:<図表>
  1. つつが虫病に特徴的な発疹:<図表>
  1. 痂皮のPCRも有用な検査という報告もあるが、各都道府県の衛生研究所や一部の研究機関に限られる。  …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時評価例
  1. 採血・採尿は必要である。
  1. 採血で血小板低下、核の左方移動、肝逸脱酵素上昇(AST>ALT)、LDH、低ナトリウム、CRP上昇などがよく認められるが、これらはあくまで支持的な所見と考える。特異的な項目はなく、検査結果に振り回されない。尿検査では、ほとんどの例で尿潜血やあるいは尿蛋白陽性となるが、支持的所見と捉える。
○ 初診時に、1)~9),14)の検査を行う。DICを疑う場合には10)11)を考慮する。発熱の鑑別疾患を鑑別するため12)13)15)を考慮する

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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つつが虫病と日本紅斑熱患者都道府県別発生状況、2013~2015年
つつが虫による刺口部
つつが虫病に特徴的な発疹
著者校正/監修レビュー済
2016/12/28