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概要・推奨
疾患のポイント:- 好酸球性食道炎とは、食道の上皮層中に多数の好酸球の浸潤が慢性的に持続する疾患である。
- 発症率は、欧米において1990年代前半は人口10万人あたり年間1人以下であったが、2010年の時点で30人まで増加している[1]。わが国での発症率は症例数も少なく明らかとなっていないが、上部消化管内視鏡検査を受けた23,346例を対象に好酸球性食道炎の頻度を見た検討では1/5,000人(17.1/10万人)の頻度であったとされており[2]、最近の報告では増加傾向を示している[3]。
- 患者の半数に喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患の合併がみられ、さまざまな食品や空気中の抗原がTh2系の免疫反応の抗原となっていると考えられる。
- 好酸球性消化管疾患は指定難病であり、中等症以上の場合などでは、申請し認定されると、保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月1日施行])
診断: >詳細情報 - 食べ物のつかえ感を訴えて来院し、上部消化管内視鏡検査にて縦走溝、白色滲出物、輪状ひだなどの所見が観察された場合には好酸球性食道炎を強く疑い食道粘膜の生検を行う。ただし、好酸球性食道炎患者のうち少数例では内視鏡検査で異常所見が認められないため、異常が認められなくても食道に起因すると考えられる症状が強い場合には生検を行う。
- 食道粘膜の生検にて、食道上皮中に好酸球が15個/高倍率1視野以上に認められ、好酸球が増多するような他疾患が否定されれば好酸球性食道炎の診断となる。
- 好酸球性食道炎の上部消化管内視鏡像(縦走溝):<図表>
- 好酸球性食道炎の上部消化管内視鏡像(白斑):<図表>…
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。
■好酸球性食道炎の診断方法例
- 好酸球性食道炎の診断には食道粘膜の生検が必須である。
- 食道粘膜の生検組織で、高倍率視野で1視野あたり15個以上の上皮内好酸球を確認できれば好酸球性食道炎の診断となる。
- 上部消化管内視鏡検査を施行した際に、食道の上部・中部・下部より食道粘膜の生検を行う(所見の有無に関係なく)。
- 診断率を100%にするには生検数が多いほうがよく、少なくとも3個、可能であれば5個の生検が必要。
○ すべての例に対して禁忌でない場合には行う。
関連論文:
1:
Systematic review: the epidemiology of eosinophilic oesophagitis in adults.
Aliment Pharmacol Ther. 2010 Sep;32(6):712-9. doi: 10.1・・・
2:
Eosinophilic esophagitis investigated by upper gastrointestinal endoscopy in Japanese patients.
J Gastroenterol. 2011 Sep;46(9):1142-4. doi: 10.1007/s0・・・
3:
Systematic review: Eosinophilic esophagitis in Asian countries.
World J Gastroenterol. 2015 Jul 21;21(27):8433-40. doi:・・・
疾患のポイント:
- 好酸球性食道炎とは、食道の上皮層中に多数の好酸球の浸潤が慢性的に持続する疾患である。
- 発症率は、欧米において1990年代前半は人口10万人あたり年間1人以下であったが、2010年の時点で30人まで増加している[1]。わが国での発症率は症例数も少なく明らかとなっていないが、上部消化管内視鏡検査を受けた23,346例を対象に好酸球性食道炎の頻度を見た検討では1/5,000人(17.1/10万人)の頻度であったとされており[2]、最近の報告では増加傾向を示している[3]。
- 患者の半数に喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患の合併がみられ、さまざまな食品や空気中の抗原がTh2系の免疫反応の抗原となっていると考えられる。
- 好酸球性消化管疾患は指定難病であり、中等症以上の場合などでは、申請し認定されると、保険料の自己負担分の一部が公費負担として助成される。([平成27年1月1日施行])
診断: >詳細情報
- 食べ物のつかえ感を訴えて来院し、上部消化管内視鏡検査にて縦走溝、白色滲出物、輪状ひだなどの所見が観察された場合には好酸球性食道炎を強く疑い食道粘膜の生検を行う。ただし、好酸球性食道炎患者のうち少数例では内視鏡検査で異常所見が認められないため、異常が認められなくても食道に起因すると考えられる症状が強い場合には生検を行う。
- 食道粘膜の生検にて、食道上皮中に好酸球が15個/高倍率1視野以上に認められ、好酸球が増多するような他疾患が否定されれば好酸球性食道炎の診断となる。
- 好酸球性食道炎の上部消化管内視鏡像(縦走溝):<図表>
- 好酸球性食道炎の上部消化管内視鏡像(白斑):<図表>…
■好酸球性食道炎の診断方法例
■
好酸球性食道炎の診断方法例
- 好酸球性食道炎の診断には食道粘膜の生検が必須である。
- 食道粘膜の生検組織で、高倍率視野で1視野あたり15個以上の上皮内好酸球を確認できれば好酸球性食道炎の診断となる。
- 上部消化管内視鏡検査を施行した際に、食道の上部・中部・下部より食道粘膜の生検を行う(所見の有無に関係なく)。
- 診断率を100%にするには生検数が多いほうがよく、少なくとも3個、可能であれば5個の生検が必要。
○ すべての例に対して禁忌でない場合には行う。
関連論文:
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1: | Systematic review: the epidemiology of eosinophilic oesophagitis in adults. |
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2: | Eosinophilic esophagitis investigated by upper gastrointestinal endoscopy in Japanese patients. |
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3: | Systematic review: Eosinophilic esophagitis in Asian countries. |
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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
著者により作成された情報ではありません。
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※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)
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すべての医療従事者の皆様に敬意を表します。
人々の健康を守っていただき、ありがとうございます。
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