女性の不定愁訴に対する漢方療法 :トップ    
監修: 小西郁生 独立行政法人国立病院機構 京都医療センター
武田卓 近畿大学 東洋医学研究所

概要

ポイント:
  1. 産婦人科領域では、漢方療法はさまざまな疾患に対して用いられてきた。また、女性のいわゆる不定愁訴とされる更年期障害・月経前症候群(PMS)、および月経困難症に対してもこれらの薬剤はよく用いられている。
  1. 女性の不定愁訴に対して、当帰芍薬散・加味逍遥散・桂枝茯苓丸の3剤を中心に薬剤を用いる。
  1. 漢方治療は、本来は診断の結果でその患者のいわゆる「証」を決定し投薬を行う必要があるが,更年期障害に対しては女性 3 大漢方と呼ばれる「当帰芍薬散」「加味逍遥散」「桂枝茯苓丸」の3剤を中心に処方することにより、更年期症状治療のかなりの部分をカバーできると考えられている。
  1. 加味逍遥散が最も精神安定作用に優れ、当帰芍薬散は浮腫改善効果、桂枝茯苓丸は血流改善効果に優れる。
 
更年期障害に対する漢方治療: >詳細情報 
  1. 漢方薬による治療の前に、器質的疾患の有無の評価が大事である。更年期障害では、悪性疾患、 甲状腺疾患 、 うつ病 などが主な鑑別疾患となり、これらの器質的疾患が疑われる場合は関連各科へ紹介し、原疾患治療を優先する。
  1. 更年期障害に対しては女性 3 大漢方と呼ばれる「当帰芍薬散」「加味逍遥散」「桂枝茯苓丸」の3剤を中心に処方することにより,更年期症状治療のかなりの部分をカバーできると考えられている。
 
月経前症候群に対する漢方治療: >詳細情報 
  1. 精神症状が重度である月経前不快気分障害(PMDD)の場合にはSSRIを投薬する。
  1. 加味逍遥散投与で63.3%がハミルトンのうつ病評価尺度(HAM-D スケール)のトータルスコアで50%以上の改善効果を示した。 エビデンス 
 
月経困難症に対する漢方治療: >詳細情報 
  1. 月経困難症では、 子宮筋腫 、 …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

更年期障害に対する漢方治療
  1. 漢方薬による治療の前に、器質的疾患の有無の評価が大事である。更年期障害では、悪性疾患、 甲状腺疾患 、 うつ病 などが主な鑑別疾患となり、これらの器質的疾患が疑われる場合は関連各科へ紹介し、原疾患治療を優先する。
  1. 更年期障害に対しては女性 3 大漢方と呼ばれる「当帰芍薬散」「加味逍遥散」「桂枝茯苓丸」の3剤を中心に処方することにより,更年期症状治療のかなりの部分をカバーできると考えられている。
○ 精神症状が中心の場合は、1)を第1選択とする。身体症状が中心の場合は、2)、3)を選択する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
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尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
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女性の不定愁訴の鑑別・治療のアルゴリズム
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著者校正済:2018/02/28
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