頚椎リウマチ病変

著者: 根尾昌志 大阪医科大学 整形外科

監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室

著者校正/監修レビュー済:2016/04/01

概要・推奨  

疾患のポイント:
  1. 頚椎リウマチ病変とは、関節リウマチ(RA)でみられる全身の関節炎およびそれに伴う関節破壊、不安定性が頚椎の関節に起こったものである。生物学的製剤の普及に伴い、手術を必要とする症例は減少している。
  1. RA病変は脊椎のなかでは頚椎に起こることが多く、特に環軸関節破壊の頻度が高い。
  1. RAの頚椎病変は、環軸関節亜脱臼(AAS、一般的には前方亜脱臼、進行すると垂直亜脱臼[VS])と軸椎下(C3より尾側)亜脱臼(SAS)に分類され、それらが合併して、または独立してみられる。
  1. 症状としては関節破壊や大後頭神経刺激による上位頚部痛、後頭部痛( 症例 )と脊髄、延髄圧迫による四肢麻痺、呼吸麻痺( 解説  解説 )が主なものである。
  1. 環軸関節前方亜脱臼:<図表>
  1. 環軸関節垂直亜脱臼:<図表>
  1. 軸椎下亜脱臼:<図表>
 
診断: >詳細情報 
  1. RAの患者で、両手のしびれなどの神経症状や後頭部痛、上位頚部痛を訴えた場合には、必ず前屈および後屈側面像を含んだ頚椎のX線を撮影する。
  1. 開口位、機能写を含む単純X線で頚椎の不安定性、亜脱臼の程度、脊柱管の狭小化の有無を確認する。PADI(posterior atlantodental interval)またはSAC(space available for the cord)が14mm未満では、脊髄症発症の危険性が高く、手術適応もあり得る。
検査・処方例
※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

スクリーニングのための検査例
  1. すべての患者で前屈および後屈側面像(機能写)を含んだ頚椎のX線を撮影する。環軸関節亜脱臼が疑われる場合には開口位も撮影する。
○ まず1)を行う。必要に応じて2)の両斜位を追加する。

薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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