人工膝関節置換術後の大腿骨骨折 :トップ    
監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室
松村福広 東京西徳洲会病院 外傷センター

概要

疾患のポイント:
  1. 人工膝関節置換術患者の0.2~0.54%で大腿骨コンポーネント周囲骨折を生じる。骨粗鬆症に起因した骨脆弱性が原因であり、治療上の問題でもある。
 
診断: >詳細情報 
  1. 膝関節周囲の変形、腫脹、内出血を確認し、自動運動ができず強い疼痛を膝周辺に認める。
  1. 特徴的な受傷機転と臨床所見、単純X線写真、CTにより診断できる。
 
重症度・予後評価: >詳細情報 
  1. 重度骨粗鬆症、著明な骨欠損があれば内固定術が困難な場合もあり、人工膝関節再置換術を検討する。 症例 
 
治療:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 骨折部位、骨質、人工関節の緩みの有無を判定し、治療法を選択する。
  1. 直達(介達)牽引療法、ギプス(シーネ)固定などの保存療法は骨折に転位がないかあってもごくわずかな場合で、安定した骨折では選択することがある。また全身状態が不良などの理由で麻酔や手術自体が困難な場合も保存治療を選択する場合がある。しかし保存治療では臨床成績が不良になる可能性が高いので、十分な検討を要する。
  1. 手術は、ロッキングプレートや髄内釘による内固定術か人工膝関節再置換術がある。骨折部位、遠位骨片の大きさと粉砕度、骨欠損の有無、人工関節周囲の緩みの有無で手術法を検討する。
  1. 術後すぐから、股関節、膝関節、足関節の自動的および他動的可動域訓練を行う。仮骨が形成される術後6~8週目頃から部分荷重歩行を許可し、通常術後12週後を目安に全荷重歩行を目指す。
 
専門医相談のタイミング: >詳細…

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断方法例
  1. すべての患者で単純X線写真を撮影する。骨折の詳細を認識するため、CTを行うこともある。
○ 本骨折を疑った場合、スクリーニングとして1)をより詳細な情報を得るために2)を行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

人工膝関節置換術後の大腿骨骨折の治療アルゴリズム
典型症例(X線写真):人工膝関節置換術後の大腿骨顆上骨折
大腿骨インプラントから離れた部位での骨折症例
典型的なプレート設置の悪い症例
著者校正/監修レビュー済
2016/06/10


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