足関節捻挫 :トップ    
監修: 酒井昭典 産業医科大学 整形外科学教室
佐藤雅人 佐藤整形外科

概要

疾患のポイント:
  1. 足関節捻挫とは、靱帯損傷のため歩行時の痛みや不安定性があるという状態である。足関節捻挫の多くは、距骨の前方と腓骨を結び付けている前距腓靱帯の損傷である(足関節の靱帯損傷の90%を占める)。多くは外傷が原因で、スポーツ中や歩行中段差を踏み外して、足関節の内反を強制された場合に生じる。
 
診断: >詳細情報 
  1. 足関節をひねったといった外傷歴があり、診察では、ATF(前距腓靱帯)やCF(踵腓靱帯)およびその付着部に腫脹、圧痛を認め、 内反, 前方引出しテストを行ったときの同部の痛みが誘発された場合に診断となる。
  1. 小児では靱帯より骨のほうが弱いので、靱帯が付いている骨の部分が剥離する裂離骨折が多いため注意が必要である。
  1. 診察法:<図表>
  1. 足関節単純X線写真:<図表>
  1. 小児の足関節単純X線写真:<図表>
 
治療: >詳細情報 
  1. ポイント:
  1. 重症度を判定し、治療法を選択する。基本的には、まず最初に保存療法が試みられる。III度で、動揺性が高度で、そのうえ職業やスポーツ選手等で関節の安定性が強く求められる例では手術療法を考慮する。
  1. 一般に、重症度は損傷の程度により、靱帯線維の小損傷(I度)、靱帯の部分断裂(II度)、靱帯の完全断裂(III度)の3段階に分類される。
  1. 予後:I度、II度では保存的治療で成績は良好。
  1. 予後:III度では手術も検討され、治療が適切に行われないと、足関節の不安定性を残す。
  1. 保存療法:
  1. 足関節固定(絆創膏固定、サポーター固定、装具固定、ギプス固定)、内服(非ステロイド抗炎症薬[NSAIDs])、パップ剤などにて加療する。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

診断のための治療例
  1. ほとんどすべての患者で、単純X線(足関節)撮影を行う。骨折の有無の確認。
  1. 治療として内服(NSAIDs)、パップ剤を併用する。
○ 診断には通常は1)を行う。2)は手術治療を考慮する場合などに行う。保存療法では絆創膏固定などとともに、疼痛の強い例では局所には4)を、必要に応じて3)を併用する。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
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著者校正/監修レビュー済
2016/04/01


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