四肢外傷 :トップ    
監修: 箕輪良行 みさと健和病院 救急総合診療研修顧問
松井健太郎 帝京大学 整形外科学講座 外傷センター

概要

血管損傷を伴う四肢外傷:
  1. 血管損傷を伴う四肢外傷とは、修復が必要な主要血管損傷を伴う外傷を指す。
  1. 時間の遅れ(診断、治療の遅れ)が予後を悪化させる。緊急対応が必要な外傷である。
  1. 骨折、脱臼などを合併することがほとんどであり、「いつ、どのような順番で、何をするか?」などの治療戦略が重要である。
  1. 専門的治療が当初から必要な外傷である。
 
Crush injury/syndrome:
  1. 四肢圧挫に伴う局所損傷をCrush injuryという。その結果、全身症状を呈したものがCrush syndromeである。
  1. Crush syndromeでは、虚血再還流障害の結果、電解質異常、hypovolemic shock、腎不全が問題となる。
  1. 集中治療管理が必要な外傷である。
  1. Crush injuryや血行再建後の局所の問題として、コンパートメント症候群がある。
  1. いずれの場合も、治療経過中に切断を余儀なくされる場合がある。
  1. 切断をするかどうかは、専門的な判断になる。
 
臨床のポイント:
  1. 四肢外傷に血管損傷が合併することはまれだが、病歴、身体所見で診断できる。
  1. 回避できる機能障害を早期に発見し、四肢切断に至らないように、アルゴリズムに従った評価を行うことが大切である。

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

血管損傷を伴う四肢外傷で特に大事な評価例
  1. すべての四肢外傷で「血管損傷がないかどうか」を念頭に置いて診察することが重要である。
  1. 臨床所見から、ハードサインおよびソフトサインの有無を確認する。 解説 
  1. 四肢外傷に合併した血管損傷の確実な徴候と不確実な徴候:<図表>
  1. 診断、治療開始の遅れが予後を悪化させるため、緊急での対応が重要
○ 四肢外傷で血管損傷を疑う場合、1)~5)を必ず実施して、6)の検査を適宜行う

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

血管損傷を伴う四肢外傷に対する診断アルゴリズム
血管損傷を伴う四肢外傷に対する治療アルゴリズム
著者校正/監修レビュー済
2017/07/31


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