気道熱傷 :トップ    
監修: 林寛之 福井大学医学部附属病院
大森啓子 杉田玄白記念公立小浜病院

概要

疾患のポイント:
  1. 気道熱傷とは、火災や爆発の際に生じる煙や有毒ガス、高温水蒸気などを吸入することによって惹起される種々の呼吸器障害の総称である。
  1. 気道熱傷は、①一酸化炭素中毒 ②声帯より口側の損傷 ③声帯より肺側の損傷  ――に分けられる。
  1. 室内などの閉所での受傷、火炎による顔面熱傷や口腔・鼻粘膜の熱傷の存在などがあれば疑う。また、嗄声、ラ音の聴取などは気道熱傷を疑う症状・所見である。
  1. 気道熱傷を疑う臨床所見:<図表>
 
診断:アルゴリズム  >詳細情報 
  1. 気管支ファイバースコープによる診断が推奨され、気管支ファイバースコープ上、気管壁へのススの付着、粘膜の発赤、腫脹、壊死の所見があれば診断となる。受傷当初は気管支ファイバースコープで粘膜の傷害がみられなかったり、胸部X線や血液ガスでも異常がみられなかったりすることがあり、経時的な評価が必要である。 エビデンス 
  1. 気道熱傷の気管支ファイバースコープ所見:<図表>
  1. AIS criteria に基づいた気管支ファイバースコープ所見のグレード分類:<図表>
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 米国では熱傷センターに入院する20~50%の熱傷患者に気道熱傷が合併し、その60~70%が死亡している。熱傷患者の生命予後を左右する因子の1つである。
  1. 気道熱傷患者で、人工呼吸器が必要であった場合や気管支ファイバースコープ所見が重症であった場合は予後不良である。 

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初診時の対応と特に大事な評価例
  1. 血液ガス、胸部X線、気管支ファイバースコープで初期に異常を認めない場合があり注意する。
  1. 酸素投与を至急開始する。
○ 気道熱傷を疑う所見や病歴があれば、以下の検査を全例行う。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

気道熱傷のアルゴリズム
一部の毒性化合物の発生源
気道熱傷を疑う臨床所見
AIS criteria に基づいた気管支ファイバースコープ所見のグレード分類
Artzの診断基準
熱傷専門施設への搬送基準
気道熱傷を伴う顔面熱傷/気道熱傷の気管支ファイバー所見
気道熱傷の気管支ファイバースコープ所見
著者校正/監修レビュー済
2017/01/26


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