授乳婦への薬物投与 :トップ    
監修: 木津純子 慶應義塾大学 薬学部
鈴木小夜 木津純子 慶應義塾大学 薬学部

概要

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  1. 母乳育児が望ましいとされ多くの母親もそれを望んでいるが、添付文書の「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の記載の多くは授乳回避/中止となっており、添付文書に従えば授乳しながら薬物治療を行うことは多くの場合において難しい。
  1. 個々の薬剤情報は、総括的かつ最新情報のデータベースであるLactMedからの入手が推奨されている(インターネットを介したデータベースは、情報の変化や新薬の承認などに対する迅速な対応が可能)。
  1. 母乳への薬剤移行性は薬剤により異なり、授乳されている児に対する影響は移行性以外の多くの因子も関わっているため、それらを統合的に考慮すると実際には授乳中に服薬しても臨床上問題のない薬剤も多い。
  1. 医療従事者がきちんとしたデータに基づいた薬剤選択と投与、情報提供を行うことは、授乳中の母親の治療効果を上げ、児への影響を回避するうえで非常に重要である。
  1. 2001年に発表されたアメリカ小児科学会(American Academy of Pediatrics、AAP)による授乳中の薬剤使用に関するガイドラインで提唱している検討すべき4項目は以下である。
  1. 薬物治療が本当に必要か? もしも必要ならば小児科医と母親の主治医との相談が、最もよい選択を行うために有用である。
  1. 最も安全な薬を使用すべきである。例えば、鎮痛に対してはアスピリンよりアセトアミノフェンがよい。
  1. 児に対するリスクがある場合は、児の血中薬物濃度の測定を考慮する。
  1. 服用を授乳直後や児が長時間の睡眠に入る直前に行うことで、児への薬剤曝露を最小限にすることができる。
  1. 2013年9月、AAPは新たなレポート ”The Transfer of Drugs and Therapeutics Into Human Breast Milk: An Update on Selected Topics” において、授乳中の母親における薬剤使用についての助言と、一部の薬剤を除いて、授乳婦に対するほとんどの薬剤の使用とワクチン接種は安全である…

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

新生児における薬物動態に影響する諸因子とその成人レベルに達する時期の目安
肝代謝酵素の発達経過
各薬剤のM/P比、pKaおよびタンパク結合率
乳児の母乳中薬剤曝露レベル(Exposure Index: EI)とM/P比および薬剤クリアランスの関係
AAPによる授乳中の薬剤投与に関する5段階分類
授乳期に選択可能と考えられる薬剤
授乳中の薬剤使用に関する情報の入手
授乳婦に対する相談機関
Drugs in pregnancy & Lactationのリスク分類
授乳婦への使用が止められている、あるいは懸念されている薬物
著者校正/監修レビュー済
2017/05/31


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