肥満と肥満症 :トップ    
監修: 野田光彦 埼玉医科大学
江崎治 昭和女子大学 生活科学部健康デザイン学科/国立国際医療研究センター

概要

ポイント:
  1. 肥満は体内の脂肪組織が過剰に増加した状態で、BMI 25kg/m2 以上の人を肥満と判定する。<図表>
  1. 肥満症とは医学的に治療(減量)を必要とする病態をいい、疾患として扱う。腹部CTで内臓脂肪面積が100cm2を超える場合か、または肥満に起因ないし関連する健康障害(耐糖能障害、高血圧症など)を合併する場合に肥満症と診断する。
  1. 目標とするBMIは年齢別に示されている。<図表>70歳以上では、BMI 22.5〜27.4の人が最も死亡率が低い。このため、肥満の治療では年齢を考慮する。
 
診断: >詳細情報 
  1. 肥満症の診断は、診断アルゴリズムに沿って行う(アルゴリズム)。BMIの測定と、二次性肥満を見逃さないこと、肥満に起因、ないしは関連する11疾患の存在の確認が大事である。
  1. 肥満とは、BMIを計算した結果、BMI25以上で、水分(浮腫)、筋肉量増加でないことを問診や診察から確認できた状態である。
  1. BMI (kg/m2) = 体重(kg)÷ 身長(m)2
  1. 二次性肥満、特に、遺伝性、クッシング症候群、甲状腺機能低下症、多嚢胞性卵巣症候群[PCOS]の可能性を考慮する。
  1. 肥満症とは、肥満に起因ないし関連する11の疾患※のいずれかが存在するか、腹部CT検査により内臓脂肪が100cm2以上(男女とも)の場合診断される(しかし外来では内臓肥満の診断のため、CTを行うことはほとんどない)。
  1. ※耐糖能障害、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症・痛風、冠動脈疾患[心筋梗塞、狭心症]、脳梗塞[脳血栓症、一過性脳虚血 発作:TIA]、脂肪肝、月経異常や妊娠合併症、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、整形外科的疾患[変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症]、肥満関連腎臓病)
 
重症度・予後: >詳細情報 
  1. 肥満の程度分類により重症度を評価する。<図表>
 
治療: …

評価・治療の進め方

※選定されている評価・治療は一例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。

初期治療
  1. すぐに肥満治療は行わず、現在の食事摂取バランスと身体活動量の把握を行う。
  1. (体重変動調査表<図表>、食物摂取頻度調査(BDHQ)、3次元加速度計の扱い方<図表>ニート(生活活動)調査表<図表>食行動質問表)
  1. 食物摂取頻度調査(BDHQ)と三次元加速度計の結果またはニート調査表)をもとに、生活習慣の改善の必要性について指導する。
  1. エネルギー消費量と摂取量の関係<図表>
  1. 歩行、生活活動、身体活動によるエネルギー消費量の平均値<図表>
  1. 肥満患者の糖尿病発症リスク観察研究(性別別)<図表>
  1. 1日のエネルギー消費量<図表>
  1. 食物繊維の含まれる食品<図表>
  1. グラフ化体重日記<図表>
○ 初診時は、すぐに肥満治療は行わず、現在の食事摂取バランスと身体活動量の把握を行い、効果的な治療法を探る。

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薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

肥満症診断のフローチャート
肥満の判定
体重変動調査表
閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)診断の流れ
3次元加速度計の扱い方
エネルギー消費量と摂取量の関係
31名の糖尿病患者の、歩行、生活活動、身体活動によるエネルギー消費量の平均値
3次元加速度計を用いて測定した1日のエネルギー消費量
著者校正/監修レビュー済
2016/12/28


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