全身性エリテマトーデス

著者: 三森経世 医療法人 医仁会武田総合病院

監修: 上阪等 千葉西総合病院 膠原病リウマチ内科

著者校正/監修レビュー済:2020/04/09
参考ガイドライン:
  1. 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業自己免疫疾患に関する調査研究(自己免疫班)、日本リウマチ学会編集:全身性エリテマトーデス診療ガイドライン2019.南山堂、東京、2019年10月.

概要・推奨  

  1. SLEの診断は1997年改訂ACR改訂分類基準に準拠する(推奨度1)。
  1. 腎症状が認められれば可能な限り腎生検を行って病型を診断する(推奨度1)。
  1. SLEにおける中枢神経症状は、ACRのNPSLE分類に従って病型分類を行う(推奨度1)。
  1. 疾患特異的自己抗体の測定は、SLEの診断、病態、治療方針の決定に重要である(推奨度1)。
  1. SLE治療の第1選択薬剤はステロイドである。病態・臓器病変に応じて初期量を設定する(推奨度1)。
  1. 重篤な臓器障害を伴う場合、ステロイド経口大量療法が無効な場合にはステロイドパルス療法を行う(推奨度2)。
  1. 重篤な臓器障害を伴う場合、ステロイドが無効の場合、副作用のためにステロイドを増量できない場合には免疫抑制薬を併用する(推奨度1)。
  1. アザチオプリン(AZP)はシクロホスファミド(CY)よりも効果は低いが、重篤な副作用も少ない。ループス腎炎に対するIVCYの寛解導入後の寛解維持療法としての有効性が報告されている(推奨度2)。
  1. ミコフェノール酸モフェチル(MMF)がループス腎炎に有効であることが報告されている(推奨度2)。
  1. カルシニューリン阻害薬であるタクロリムスは、わが国ではループス腎炎に適応がある(推奨度2)。
  1. SLEの病態に関連した新たな治療として、キメラ型モノクローナル抗CD20抗体(リツキシマブ)によるB細胞除去療法の有効性が報告されている(推奨度3)。
  1. マルチターゲット療法として、ループス腎炎に対し作用機序の異なる2種類の免疫抑制薬(MMF [プリン代謝拮抗薬]とタクロリムス [カルシニューリン阻害薬])を併用する治療法の有効性が報告されている(推奨度3)。
  1. 免疫調節薬(抗マラリア薬)であるヒドロキシクロロキン(HCQ)は、ステロイド等の外用剤が効果不十分な皮膚エリテマトーデスおよび皮膚症状、倦怠感等の全身症状、筋骨格系症状を有するSLEに適応がある(推奨度2)。
  1. ヒト型モノクローナル抗BLyS/BAFF抗体(ベリムマブ)は、標準治療で効果不十分な自己抗体陽性のSLEに適応がある(推奨度2)。
薬剤監修について:
オーダー内の薬剤用量は日本医科大学付属病院 薬剤部 部長 片山志郎 以下、林太祐、渡邉裕次、井ノ口岳洋、梅田将光による疑義照会のプロセスを実施、疑義照会の対象については著者の方による再確認を実施しております。
※薬剤中分類、用法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独自に作成した薬剤情報であり、
著者により作成された情報ではありません。
尚、用法は添付文書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。
※薬剤情報の(適外/適内/⽤量内/⽤量外/㊜)等の表記は、エルゼビアジャパン編集部によって記載日時にレセプトチェックソフトなどで確認し作成しております。ただし、これらの記載は、実際の保険適用の査定において保険適用及び保険適用外と判断されることを保証するものではありません。また、検査薬、輸液、血液製剤、全身麻酔薬、抗癌剤等の薬剤は保険適用の記載の一部を割愛させていただいています。
(詳細はこちらを参照)

改訂のポイント:
  1. 欧州リウマチ学会・米国リウマチ学会によるSLEの新分類基準(2019)を記載した。
  1. わが国におけるSLEの診療ガイドライン(2019)が作成され、病態別治療アルゴリズムを記載した。


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